Blackmagic Design製品事例:YouTubeシリーズ「Stunt Tales」の場合

Blackmagic Designによると、映画業界トップのスタントとのインタビューを集めたYouTubeシリーズ「Stunt Tales」の制作とポストプロダクションに、ATEM Mini Extreme ISOとDaVinci Resolve Studioが使用されているという。

同作はスタントコーディネーターであり、自身もスタントを行うスティーブン・ハート氏により立ち上げられた。著名なスタントであるボビー・ヘロン氏とハート氏が昼食を取っていた際に、アイデアが思い浮かんだという。

ボビーとは10年くらい連絡を取っていなかったのですが、電話して、お昼を一緒に食べることにしたんです。他にもスタントが何人か、この昼食会に参加したのですが、最終的に質問をいくつか携帯電話で撮影し始めました。

コンセプト自体はシンプルであり、通常スタントの仕事は裏方として目立たない。だが、スタントは誰もが貴重な知識を有しており、視聴者はそれぞれの経験に興味を持つだろうと同氏は考えていた。

限られたリソースを用いて、同氏は自身の妻でありミュージシャンのジジ・ワース氏を含む少人数のスタッフを集め、手持ちの機材を使用してシリーズの制作を始めた。

私が2人のスタントにインタビューする姿を、3台のカメラ、ショットガンマイク、いくつかの照明を使用して撮影することにしました。その時は、収録中10分ごとにカメラが止まってしまうことに気付いていませんでした。それについては、撮影計画に含めることで対処しました。

Blackmagic Design製品事例:YouTubeシリーズ「Stunt Tales」の場合

しかしフッテージのログが複雑かつそれぞれの画質が異なり、オーディオにも問題が生じたため、このシンプルなセットアップには限界があることは明らかだった。ちょうどその頃、同氏はATEM Mini Extreme ISOの存在を知ったという。

ビデオポッドキャストやケーブルシリーズとして存続していくには、各エピソードを遥かに早く仕上げる必要がありました。それを可能にする唯一の手段は、撮影しながらATEM Mini Extreme ISOで編集する方法でした。

同氏は自宅のガレージを撮影スタジオに作り変え、古いスタントリグを身に付けた2台のマネキンを背景として設置した。3台のカメラフィードは、HDMI経由で、ATEM Mini Extreme ISOに送信されている。個別収録機能を最大限に活かすため、各カメラのフィードとスイッチングされた出力は、SSDにDaVinci Resolveプロジェクトと共に保存される。これにより、同氏は編集プログラムの移行を考え始めたという。

使用していたMacをアップグレードしたのですが、当時使っていた編集プログラムを引き続き使用するには、追加で$300払う必要があると言われました。その時同じ価格でDaVinci Resolve Studioに移行できると気付き、すぐにDaVinci Resolveを使い始めたのです。

同氏が用いていた古いワークフローでは、エピソードを1つ完成させるのに1週間かかっていたが、Blackmagic Design製品を用いた新セットアップでは、最低限の仕事量で毎日新しいエピソードを制作できるようになったという。

以前は7人のスタッフで制作していたのですが、今では私を含め4人で済むようになりました。

Blackmagic Design製品事例:YouTubeシリーズ「Stunt Tales」の場合

ATEM Mini Extreme ISOの個別収録機能では、ポストプロダクションで柔軟性が得られるので助かっています。ライブでスイッチングしていても、カットを短くしたりあるいは長くするなどの再編集を行うためには、手を加えずに収録を保存する必要があると気付きました。幸いにも、DaVinci Resolve Studioのエディットページは簡単に習得できました。以前の撮影と編集方法と比較して、ワークフローが格段に改善されたのです。

シリーズは成長を続けており、同氏はスタント仲間の経験談を撮影することを楽しんでいるという。これまでのエピソードには、ダイヤモンド・ファーンズワース氏がシルヴェスター・スタローンの「ランボー」のスタントを務めた経験や、ジョー・グリフォ氏の「マンダロリアン」での体験談などが含まれる。同氏は自身の経験や、仲間たちのスタントに対する情熱を映像として捉えることに最も誇りを感じているという。

「Reno 911!」で階段を2段落ちるシーンの撮影に、84歳のボビー・ヘロンを採用した時の経緯を話すことができて、とても嬉しく思っています。誰もが素晴らしい仕事をしており、こういった経験談をぜひ保存していきたいと考えています。

新しいセットアップを用いることで、同氏は今後もインタビューを撮影し、スタントの歴史を捉える作業が今まで以上に早く実行できるとしている。

2時間もののインタビューを3週間で12本も撮影しました。これは少なくともStunt Talesの30エピソード分にあたります。今後3週間で12本のインタビューを予定しているのですが、ATEM Mini Extreme ISOとDaVinci Resolve Studioなくしては、成し遂げられなかったでしょう。

Blackmagic Design製品事例:YouTubeシリーズ「Stunt Tales」の場合