Blackmagic Designによると、サンペレグリノ社の2019-2021 ヤング・シェフ・アカデミーのグランドファイナルで、Blackmagic URSA Broadcastのマルチカムワークフローが、撮影現場でのオーディオビジュアルおよび配信で活躍したという。
ライブプロダクションの専門家であるSTS Communicationが、この大会の演出および技術プロダクションをすべて担当した。世界12の地域から集結した135名の若いシェフたちの中から勝ち残った10名のファイナリストたちが、審査員たちを唸らせる特製の一品で勝負を挑んだ。
Blackmagic URSA Studio Viewfinderを装着した4台のURSA Broadcastカメラでステージ上のアクションを撮影。さらにトラスに取り付けたリモートコントロールのPTZカメラで、審査員に紹介する料理を撮影した。
それぞれのカメラのISOをリモートでモニタリングし、ATEM Camera Control Panelを使って全体の一貫性を保った。オペレーターは、SmartView 4KおよびSmartScope Duo 4Kモニターを使用して、これらのフィードをプレビューしたという。
STS Communicationの創設者であるアルベルト・アゾーラ氏は、次のようにコメントしている。
アゾーラ氏:2台のカメラにCanon 22xとH17のレンズを装着して、シェフたちのテーブル正面のプラットフォームに設置し、キッチンでの作業を撮影しました。もう1台のカメラはドリーにマウントしてステージの右手に設置し、反対側からはショルダーマウントで、司会者も含めてステージ上の全てのアクションをワイドアングルで撮影しました。このフードコンテストの核である感覚的な体験を視聴者に映像で伝えることは、私たちにとって非常に重要でした。些細であっても非常に重要なディテールをキャプチャし、一品一品に細心の注意が払われていることを伝える上で、URSA Broadcastの画質は必要不可欠でしたね。
光ファイバーケーブルの束が頭上に張り巡らされていたため、ステージをすっきりと保つことができた。各カメラのフィードは、Blackmagic Studio Fiber Converterを介して、中央プロダクションデスクに送信され、プログラムフィードは、ATEM Constellation 8KライブプロダクションスイッチャーおよびATEM 1 M/E Advanced Panelでスイッチングされた。
また、2つのローワーサードフィル&キー信号と、フルHDのグラフィックの再生信号が、QLabを使用してSDI経由でプロダクションデスクへと供給された。
1080p50で作成されたプログラムミックスは、その後、サンペレグリノのYouTubeチャンネル用のエンベデッドシステムへと送信された。また、会場中に設置された複数のLEDモニターへも光ファイバーで送信された。スイッチャーのプログレッシブ出力は、Teranex AVスタンダードコンバーターを使用して、会場のオーディオビジュアルに合わせてインターレースへと変換された。
アゾーラ氏:イベントの複雑さと参加者たちのプレッシャーを考慮した上で、自宅にいる視聴者に大会の模様をシームレスに届けるためには、小型で柔軟性が高く、それでいてファイナリストたちの邪魔にならないソリューションが必要でした。Blackmagic Design製品をベースにした今回のソリューションのおかげで、クライアントの野心的な要望に沿った質の高いコンテンツを実現し、ファイナリストたちの料理に対しても敬意を表することができました。