Blackmagic Design導入事例：映画「Single Mother by Choice」の場合

ダーゲルマン監督：私の友人が、少人数のスタッフで、週末だけを利用して素晴らしい長編映画を作成したのですが、それに影響を受けました。自分たちもこのやり方で制作しようと思ったんです。

私の妻は他のシリーズに出演していたのですが、そこでBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kが使用されていたんです。このカメラの映像にとても感動しました。

ダーゲルマン監督：私たちの映画は時間との戦いでした。妊娠の時期をコントロールすることはできないので、大筋を変更し、脚本に頭を切り替えました。最初はコロナをストーリーに組み込むことを躊躇したのですが、実際の妊娠という体験を本当の意味で追うには、この生涯に一度の大混乱を避けて通ることはできないと考えるようになり、その結果、作品の半分をボツにしてストーリーを構成し直し、第二幕としてコロナを登場させました。

ダーゲルマン監督：私たちのインディーズ映画は、2人組のバンドのようなものになりました。セリーナが実際に妊娠していることもあり、大人数のクルーで仕事をしたくなかったんです。シネマトグラファーのチームにカメラの使い方を教えてもらい、撮影に出かけました。私たちは、毎月、執筆、撮影、編集を繰り返すことで、コロナ禍の制限を乗り越えることを決意しました。

ダーゲルマン監督：Blackmagic RAWの画質は素晴らしいです。そして6Kイメージは、ポスプロで自由にスケーリングやリフレーミングが可能です。カラーに関しては、LUTと調整だけでこれだけのことができるんだ、という満足感がありましたね。そして最終的なカラーセッションでは、DaVinci Resolveでこれほどカラーを変更できることに驚きました。

ホワイト氏：ラップトップの前や白い壁など、撮影現場の光源を利用したショットが多かったので、イメージをクリアにするためにできる限りのことをしました。シャドウとハイライトでオフセットカラーを使用し、他にもビネット、グラデーション、そしてフィルムグレインを使用しました。自然な状態よりも優れたルックにできたと思います。

ホワイト氏：カラーワーパーを知ってから多用しています。すばやく色を調整して、どの方法が有効かを確認できるのがいいですね。カーブでも同じことができますが、複数のパネルを行き来する必要があります。ワーパーでは任意のトーンを使用したらすぐに3つすべての値に影響を与えられます。この機能がソフトウェアに加わって本当に嬉しいですね。

ダンとセリーナは、ルックを強調することを希望していました。クリーンでコメディタッチのルックにすることが目的でしたので、コントラストとサチュレーションを残して、様々な照明の温度が混在している状態でクリーンアップを行いました。この作業を多く行いましたね。コロナ禍の最中に少人数のクルーで撮影したので、想像していただけると思います。

ダーゲルマン監督：このカメラを選択して本当によかったですね。今回の作品は、"ラン&ガン"スタイルと、従来的なストーリー性のある作品作りという2つの世界を組み合わせたものだったからです。Blackmagic RAWでこのような高品質の撮影ができ、DaVinci Resolveでルックを作成できたことは、フィルムメーカーにとって本当に力になりました。またこれは、テクノロジーによって映画制作が一般的となり、急速に変化している現代において、非常に重要なことだと思います。