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AJA Video Systems社は、H.264 ストリーミングおよびレコーディングデバイス製品に新しく「HELO Plus」を追加すると発表した。2022年6月より販売開始予定。希望小売価格は税込290,400円。

小型で頑丈なHELO Plusは、既存製品HELOと同じく柔軟なストリーミングおよびレコーディング機能を備えているだけでなく、ユーザーのフィードバックをもとに大幅に機能強化されているという。

デュアルストリーミング出力とマルチ入力処理、SRT対応、高度なエンコーディング/デコーディング、強化されたスケジューリングオプションとデバイス操作、レイアウトおよびグラフィックスの挿入など、HELO Plusは、新しく強力なプロダクション機能を提供する。

HELO Plusは、ビデオを扱うプロの現場でのプロダクションバリュー(制作価値)を高めるために設計されているという。コンパクトな筐体で優れた費用対効果を実現するだろう機能が搭載されている。

デュアルストリーミング出力は、出力毎に異なるパラメーター(ビットレート、GOPの長さ、フレームレート、画像ジオメトリ、Bフレームケイデンスなど)の設定が可能。ストリーミングフィードは、ふたつの配信先のいずれかに供給できる。つまり単一の入力から、異なるパラメーターが設定されたアセットを簡単に作成できる。

また、ふたつのエンコーダーのうちいずれかを選択し、USB、SDカード、またはNASに収録可能。その際には、レイアウトの出力も保存可能となっている。

新しい「レイアウト」機能は、プロダクションの可能性を無限に拡張するという。SDI入力とHDMI入力を組み合わせて単一の出力ストリームにしたり、コンポジットにグラフィックオーバーレイを追加できる。いずれのライブビデオソースもピクチャーインピクチャー(PiP)要素として取り入れ、所定のPiP位置に配置できる。

単色の背景や、前景要素として使用するタイトルなどのグラフィックも重ねられる。また、ストリーミングセッション中でも、シームレスにレイアウトを切り替えられる。

20個のプリセットが使用可能で、プリセットごとにレイアウトを10個ずつ保存できる。プリセットを利用すると、特定のイベントに対応する設定済みのパラメーターを一遍に呼び出せる。グラフィックのフレームストアを搭載しており、内部メモリに90以上の画像の保存が可能。

スケジューラーも組み込まれており、個別のレコーディングイベントやストリーミングイベントを各イベントに先立って簡単にセットアップできる。

HELO PlusとAJA製レコーダー「Ki Pro Ultra 12G」や「Ki Pro GO」を組み合わせると相互の機能が補完され利便性が向上するという。

HELO PlusをKi Pro製品とグループ化させて利用する場合、グループ内のリーダーデバイスからの命令に追従するフォロワーデバイスとして設定できる。HELO Plusのストリーミング、レコーディング、またはその両方の開始や終了をリーダーデバイスであるKi Pro製品から制御できる。反対にHELO Plusをリーダーとして、Ki Pro製品がHELO Plusの命令に従うようにも設定可能だ。

さらには複数のHELO Plusをグループ化し、特定のHELO Plusをリーダーデバイスとし、残りのHELO Plusをフォロワーデバイスとして設定できる。HELO Plusの主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリース引用)

  • ワンボタンで、高品質なH.264 HDストリーミングとレコーディングを同時に実行
  • ウェブベースのスケジューラーで、特定の日付・時間での収録/配信イベントをセットアップ(外部コントロールシステム不要)
  • 強力なマルチ入力ビデオとグラフィック処理によって、外部スイッチャーなしに、洗練されたプロダクションのルックを「レイアウト」で作成。既存のコスト効率の高いプロダクション機器に処理能力を追加
  • デュアルストリーミング出力により複数のコンテンツ配信ネットワークへ同時にライブストリーミングが可能、弾力性と効率が向上
  • 3G-SDI入力×1、3G-SDI出力×1
  • HDMI入力×1、HDMI出力×1
  • ステレオアナログオーディオ入力×1、ステレオアナログオーディオ出力×1
  • 制御およびSMB収録/再生用の1GigEネットワーク接続×1
  • AJA Mini-Configソフトウェア専用MicroUSBポート×1
  • メディア収録および再生用のUSB 3.2 Gen1ポート(5Gb/s)×1
  • メディア収録および再生用のSDカードスロット×1
  • ロックコネクター付き外部電源

AJA Video Systems社の社長Nick Rashby氏は次のようにコメントしている。

視聴者の注目を引き、メディアの差別化を目指すコンテンツクリエイターを支援するために、オリジナルのHELOの使いやすさはそのままに、高度なストリーミングビデオ処理機能を搭載したHELO Plusを開発しました。HELO PlusはウェブベースのUIおよびスケジューラーから、ライブ配信/収録のプログラムやコントロールが簡単に実行できます。複雑で高額な外部コントロールシステムなしに、プロダクションバリューを高められます。