Blackmagic Designは、NAB Show 2022でCintelフィルムスキャナーの新しい高輝度の光源のデモを行うことを発表した。この光源により、フィルムをスキャンする際の品質が向上し、スキャン速度も大幅に向上するとしている。
この新しい光源には、576個の強力なLEDが格子状に正方配列されており、新しい光円柱を使用してフィルムにフォーカスされる。この新しいデザインにより、光を生成するシリコンの領域が2倍以上になり、フィルムにより多くの光が当たるようになる。
この新しい光源テクノロジーによりHDRフィルムスキャニングが高速に実行できる。これは新しい光源が6倍の明るさであるため実現しているとのことだ。また、フィルムの各フレームは、数十キロワットの光がフラッシュすることでスキャンされる。以前は、HDRは10fpsの低速でスキャンする必要があった。しかし、この新しい光源のおかげで30fpsでスキャン可能になる。つまり、最大で3倍の速度でスキャンできるようになる。
また、新しいフィルムのチェックモードが追加された。この機能により、フィルムの状態をチェックできるため、ダストやスクラッチがあるか確認できる。停止ボタンを長押しするだけで、光源が調整され、光が一方向に当てられるため、ダストやスクラッチが見えるようになる。現行世代のCintelフィルムスキャナーでは、球体の光源は常に拡散されるため、光の方向を変更することはできない。この新しい光源は、ソフトウェアで完全に制御できるので、より精細なコントロールが行え、スキャン前にフィルムをチェックできる。
Blackmagic DesignのCEO グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
この新しいテクノロジーについて、NAB Show 2022で映画フィルムを扱うユーザーの皆様とお話しするのを楽しみにしています。この新しいテクノロジーをCintelフィルムスキャナーの新機種に使用する計画で、新機種のリリース前にユーザーの皆様からのフィードバックをお聞きしたいと思っています。