Blackmagic Designによると、エミー賞を受賞した「マーベラス・ミセス・メイゼル」シーズン4のVFXプレートの撮影に、Blackmagic URSA Mini Pro 12Kが使用されたという。VFX監督のレズリー・ロブソン=フォスター氏は、URSA Mini Pro 12Kを同シリーズのウィットネスカメラとしても使用し、コニーアイランドのボードウォーク、観覧車ワンダーホイールの頂上、セントラルパークなど、ニューヨークシティのあらゆる場所のフッテージを撮影した。
著名なクリエイターであるエイミー・シャーマン=パラディーノ氏と製作責任者ダニエル・パラディーノ氏が脚本・監督を務めた「マーベラス・ミセス・メイゼル」は、1958年のニューヨークシティを舞台に、完璧な夫、2人の子供、ユダヤ教の祝日、"ヨム・キプル"のディナーを催すのに最適なアッパーウェストサイドのアパートメントなど、望むもの全てを手に入れた女性、ミッジを描いている。しかし、完璧に見えたミッジの生活はある日を境に一変する。ミッジはその後の人生を大きく変える自分の才能に気付く。ロブソン=フォスター氏は、4シーズンすべてのVFX監督を務めている。
シーズン4までに、ロブソン=フォスター氏のアプローチは年々進化してきた。Blackmagic URSA Mini Pro 4.6をシーズン1のBロール、エスタブリッシング・ショット、VFXプレートで使用したことを始めとし、次のシーズンではBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kを追加。そしてシーズン4では、使い勝手が良く、12Kで撮影可能なURSA Mini Pro 12Kを導入し、Blackmagic RAWで撮影することを決めたという。
シーズン4では、コニーアイランドの観覧車、ワンダーホイールに乗っている際に、このカメラでVFXプレートを撮影した。ロブソン=フォスター氏は次のようにコメントしている。
ロブソン=フォスター氏:パイロット版のエピソードでは、ミッジが家族と遊園地に行き、観覧車の中で会話するシーンがあります。このプレートを撮影するために、私はURSA Mini Pro 12Kを持って実際に観覧車に乗り込みました。観覧車のドアを取り外してベルトを取り付け、観覧車の頂上からの景色を撮影しました。その後、これらのプレートをCGモデルで使用し、グリーンバックで撮影した俳優たちを観覧車に組み込みました。
Aカメラの使いやすさはいつでも重要ですが、動いている観覧車に乗って地上から離れている場合は特に重要です。URSA Mini Pro 12Kを使用している理由は、使い勝手の良さと、直感的なBlackmagic OSです。これにより、撮影チームは今回のようなVFXを多用するプロジェクトに必要なプレートを、ニューヨークのあちこちで簡単に撮影することができます。
「マーベラス・ミセス・メイゼル」のVFXに関しては、自給性と柔軟性がロブソン=フォスター氏と制作チームにとっての鍵であった。
ロブソン=フォスター氏:URSA Mini Pro 12Kは、どこへでも簡単に持ち運んで必要なシーンを撮影できます。特に、天候や季節に左右されるプレートを撮影する必要がある今回のようなプロジェクトでは、とても便利です。もともと冬に撮影した場所を夏のように見せていたので、今シーズンは再度同じ場所に赴いて、開花した木々などのプレートを撮影しました。カメラの使いやすさと快適なデザインにより、これらのプレートをすぐに撮影できたので、柔軟性と創造性を維持できました。