220728_PRISM-3-3_top

Telestream社は、IP/SDIの両方に対応した波形モニターソフトウェア「PRISM」シリーズの最新バージョン3.3を発表した。同社ウェブサイトからダウンロードできる。

バージョン3.3では、ビデオフォーマットが拡充され、テレビ放送だけでなくポストプロダクションのニーズにも対応。IP/SDI対応測定ツールに、IP入力の高速スイッチング、Dolby ED2メタデータのサポートなどの新機能が追加された。

PRISMは、ビデオエンジニアリング、オペレーション、ライブアクイジション、イベントプロダクション、ポストプロダクションでの使用を想定して設計されている。今日の広色域、ハイダイナミックレンジ、高解像度フォーマットに対応した使いやすい専用ツールを搭載している。IP入力のスイッチングが約1/2秒と高速になったため、オペレーターは、IP、SDI、またはIP/SDI混在のどの環境でも、迅速かつ効率的に複数台のカメラの色調を比較して合わせられる。

バージョン3.3は、ポストプロダクションにも対応できるDCI 4Kにも対応。最大解像度4096×2160、23.98pから60pのリフレッシュレートをサポートするため、映画から放送まで幅広いワークフローで利用できるという。また、Dolby ED2のメタデータをデコードしてDolby Atmosで使用したり、ガードバンド測定機能で精緻なオーディオモニタリングも可能。

PRISMはソフトウェア定義型の製品ファミリーのため、標準機能に加えてシンプルにソフトウェアをアップグレードするだけで新たな機能を追加可能。基本的に新機能を利用する際にハードウェアの追加は必要なく、PRISMユニットは現場で簡単に更新できる。ビデオテスト、同期、品質保証ビジネス部門 SVPのCharlie Dunn氏は次のようにコメントしている。

Dunn氏:かつて存在した、映画制作とTV制作の境界線は消えつつあります。当社はPRISMプラットフォームの機能を強化し、SDIとIPの対応フォーマットの拡張により、ハイエンドのポスプロに携わる幅広いお客様のご要望にお応えします。ST-2110が主流となった現在、AV遅延の測定、Dolby E/ED2、シームレスなスイッチングといった待望の機能の追加により、オペレーションを犠牲にせずに、IPインフラストラクチャのメリットを活用できるようにします。

また、Telestream社のシンクパルスジェネレータ製品のAV遅延テスト信号を使用して、SDI、ST2022-6、ST2110-20/30/31でのAV遅延測定が可能。ユーザーが使用するモニターあるいは画像のアスペクト比に依存せず、AFDによりセーフティエリアを表示し、画面上にテキストやグラフィックスが確実に画面に収まるようにサポートする。天気、ニュース、休校のお知らせなどの重要な情報はクロール(水平方向に流して)表示する。

RGBパレード波形/停止のカラー表示により、簡単かつ迅速なオペレーションが可能だ。大きくフローティング表示できるタイムコードにより、タイトルの位置や大きさに関係なく、簡単にタイムコードを確認できる。

Dunn氏:ミッションクリティカルな用途にPRISMを導入したいというお客様が増えています。このプラットフォームを進化させるために、たゆまぬ努力を続けてきた開発チームの成果だと、大変嬉しく思っています。