Absenは、最新製品シリーズとして「Micro LED KLCOB」を発表した。同社のヨーロッパブランドおよびマーケティングディレクターのジェシカ・ゴールディング氏が主催したオンラインイベントにて発表された。
同オンラインイベントでは、同社のグローバルビジネス開発担当副社長であるルーベン・レンゲル氏がLEDの未来について解説し、法人向け産業開発ディレクターのダレン・バンクス氏が最新製品シリーズ「KLCOB」の詳細を紹介した。
ゴールディング氏は、近年のLED技術の進歩と5G+8K技術の加速により、かつてディスプレイの未来と考えられていたマイクロLEDの時代が到来したと説明。2016年からIMDとCOB技術を積極的に開発し、2021年までに発売した2世代のMicro LED製品で世界的な成功を収めたAbsenの深い知識は、画期的なKLCOBシリーズへの道を開くものであったとしている。
レンゲル氏は、マイクロLEDディスプレイ製品の今後の動向について、従来技術からの置き換えが加速し、今後4年間の市場規模は複合成長率34.2%になると予測。同社は、COB/MIP2線式技術、大型オールインワン画面、画素ピッチ0.5mm化などにより、2023年までに販路の拡大を見込んでいる。
同社の市場進出戦略において重要な役割を果たす付加価値パートナーに対して、レンゲル氏は次のようにコメントしている。
レンゲル氏:世界をリードするLED製品およびサービスのプロバイダーとして、当社は製品革新のための努力を惜しまないことを約束します。
Absenの新しいKLCOBディスプレイは、非常に深い黒と鮮やかな画像を兼ね備え、衝撃に強く、埃や湿気に強く、長時間の視聴でも冷たさを維持することが可能。
同じ輝度、高コントラスト、影や他の障害物に邪魔されない高輝度で低消費電力を実現し、3倍のコントラストと従来のLEDより4倍強い画面、40%以上の電力効率と2倍の信頼性を提供するという。
KLCOBの黒色表面コーティングは、黒色の安定性を向上させ、高い没入感を実現しながら、眩しさや反射のない視覚性能をもたらす。ノングレアの面光源は、ソフトで均一な光をもたらし、長時間の画面視聴で感じる目の疲れを和らげるとしている。
KLCOBは、HDR 10、最大輝度600nitsで15000:1のコントラスト、DCI-P3で10億7000万色と映画レベルの色域を実現する複数のAbsen画像最適化技術を統合し、鮮明さと視認性が向上したリアルな画像を提供する。120Hzの超高速リフレッシュレートと22ビットのグレースケールトランジションは、3840Hzの動作と相まって、テレビスタジオや講演会場に適した低モアレインカメラ性能を発揮するという。
フリップチップCOB技術と、AbsenのHBB共通陰極技術により、KLCOBは熱を発生させることなく美しいビジュアルを維持する。KLCOBの強度への投資により、衝突や酸化に強いパネルを実現している。KLCOBウルトラハイビジョンスクリーンは433インチ(約1,100cm) 。キャビネットは16:9の表示比率を採用し、2K、4K、8Kのスクリーンに簡単に接続でき、没入感のある視聴体験が可能だ。
また、4つの技術革新の組み合わせにより、同じ条件下で従来のスクリーンと比較して40%のエネルギー消費量を削減し、省エネの可能性を最大限に引き出しているという。KLCOBは「Absen Green」のコンセプトを実践している。
ゴールディング氏:当社は技術と製品の革新と開発を促進し、世界のパートナーとともに、マイクロLEDディスプレイの普及を加速していきます。