株式会社Cerevoは、ライブ配信機器「LiveShellシリーズ」の最新モデル「LiveShell W(ライブシェル・ダブリュー)」を発売した。Cerevoの直販サイト「Cerevo official store」での販売価格は税込99,000円から。
LiveShell Wは、初代発売から今年で11年を迎えるLiveShellシリーズ最上位モデル。世界中で愛用されている「LiveShell X」搭載の機能に加え、2入力ビデオスイッチング、映像エフェクト機能をコンパクトな筐体に凝縮している。モニタ出力、オーディオ入力など、豊富な入出力端子を装備。また本体のコントロールダイヤルと映像セレクトボタンで映像切替操作が可能となっている。マイクアンプを内蔵し音声コントロールも自在だ。
LiveShell Wは本体操作のほか、同じネットワーク内のPC・タブレット・スマートフォンのブラウザから利用できる、配信設定Webアプリ「LiveShell Studio」を搭載。ミックス、P in P、テロップ、クロマキー等の映像エフェクト効果や音声効果、配信先が誰でも簡単に設定できる。
プルダウンやスライダー等の直感的な操作で簡単に配信映像や音声設定できるほか、ビデオスイッチング・オーディオミキシング・配信先や録画設定等、配信に必要な操作の全てが1画面で完結する。メモリー機能(2022年秋以降のファームウェアアップデートで対応予定)搭載で欲しいレイアウトを瞬時に呼び出し可能。慌ただしい現場でもスムーズなワークフローを実現するという。
USB Type-C電源入力を2系統搭載し、ACアダプタとモバイルバッテリからの給電や電源冗長化に対応し、モバイルバッテリを併用することで緊急時のバックアップとしても機能する。
LiveShellシリーズの特徴である専用機ならではの安定性を引き続き追求。PCを使わず本体とカメラ、ネットワークだけで長時間に渡るライブ配信が可能なほか、ネットワークは有線LANに加えて2.4GHzと5GHz帯の無線LANをサポート。5GHz帯を使うことで無線LANのネットワークが混雑するような場所でも安定したライブ配信を実現する。また本体から直接モバイル回線に接続に対応し、より安定した通信が可能となったという。
また2022年9月以降に発売予定の専用バッテリケースを利用することで、外部バッテリ利用時の安定性を向上させることもできる。
1080/60pフルHD画質で最大3ch同時配信に対応し、YouTube Live、Facebook Liveなどの動画配信プラットフォームへマルチ配信を実現。配信解像度は入力されるシステム映像フォーマットに連動し最大1080/60pの解像度をそのままに、3ch配信を行える。異なるプラットフォームへの配信はもちろん、バックアップ用途として同じプラットフォームに別のアカウントで配信することも可能だ。
国内外の主要なライブ配信サービスをサポートするほか、専用サーバーを用いた独自のライブ配信、ライブ配信Webアプリ「LiveShell Studio」など多数の機能を搭載。LiveShell Wがサーバーとなることで、専用の配信サーバーを構築することなくローカル環境で映像を配信できるRTSPモードも利用できる。
本体前面にSDHC対応のmicroSDカードスロットと、本体前面・背面の2カ所にUSBアダプタポートを搭載。LiveShell Wのエンコード能力を録画機能として利用できる。LiveShell Studioで設定したシステム映像フォーマットで最大解像度1080/60pでライブ配信と録画を同時に行なうことが可能だ。
プレミアム保守は、LiveShell Wを新規にご購入されるお客様がご登録いただけるサポートサービスです。Cerevo Official Storeまたは正規販売代理店から新規で購入したLiveShell W 1台ごとにプレミアム保守に登録できる。
認定インテグレーションパートナー、東京ライブ配信株式会社代表取締役の森下公廣氏は次のようにコメントしている。
LiveShell Wは、2ソース用のスイッチャ内蔵エンコーダの決定版と言った印象です。2画面映像切り替え運用がとても効率よく行える機材として、必要十分な機能を備えています。
またテロップを乗せた結果が手元でリアルタイムに確認することができ、安心して現場運用に集中できます。本製品の登場によってライブ配信に臨むハードルが大きく下がることは間違いないでしょう。
製品仕様
- 本体サイズ:W145×D100×H42mm
- 重量:465g ※LiveShell W本体のみ
- USBポート数:2
- USB接続可能機器:・録画用USBメモリ・無線LANアダプタ・LTE接続モデム
※USBメモリとLTE接続モデムは別売品。無線LANアダプタは付属品別売版では付属しない
電源
- 系統数:2ポート ※電源冗長可能
- コネクタ:SB Type-C
- 電圧:5V
- 最大電流:3A
- 対応電源機器:ACアダプタまたはモバイルバッテリ等
配信・録画
- 対応配信プロトコル:RTMP/RTMPSクライアント
- RTSPサーバ:MPEG2-TS over UDP
- 同時配信可能宛先数:3ch
- 録画使用可能メディア:・microSDカード(最大32GBのSDHC規格)・USBメモリ(USB2.0 High-Speed規格、FAT32フォーマット)
- 録画ストリーム:配信出力と同一のエンコーダストリーム
エンコーダ
[映像]
- 符号化方式:H.264
- 最大解像度:1920×1080
- 最大フレームレート:60FPS
- 出力ビットレート範囲:128~20,480 kbit/s
[音声]
- 音声符号化方式:AAC-LC
- チャンネル数:2
- サンプリングレート:48kHz
- ビット深度:16bit
- 出力ビットレート範囲:48~256kbit/s
入力仕様
[映像]
- 入力系統数:2
- 伝送方式:HDMI ※ HDCP非対応
- 入力可能フォーマット:1080p/60(59.94), 1080p/50, 1080p/30(29.97), 1080p/25, 1080p/24(23.976), 1080i/60(59.94), 1080i/50, 720p/60(59.94), 720p/50, 720p/30(29.97), 720p/25, 720p/24(23.976), 576p/50, 480p/59.94, VGA
- I/P変換機能:フィールド結合方式
[デジタル音声]
- 入力系統数:HDMI×2、USB×1
- 伝送方式:・HDMI Audio(映像入力と共通)・USB Audio Class
- 入力系統数:2
- 入力コネクタ:LINE入力、マイク入力
出力仕様
[映像]
- 出力系統数:1 ※プログラム確認映像出力用
- 伝送方式:HDMI
- 出力可能フォーマット:1080p/60(59.94), 1080p/50, 1080p/30(29.97), 1080p/25, 1080p/24(23.976), 720p/60(59.94), 720p/50, 720p/30(29.97), 720p/25, 720p/24(23.976), 576p/50, 480p/59.94, VGA
[デジタル音声]
- 出力系統数:1
- 伝送方式:HDMI Audio(映像出力と共通)
映像操作
[スイッチャー]
- 入力数:2
- 切替エフェクト:Cut、Mix、Wipe
[映像合成]
- 合成エフェクト:ピクチャーインピクチャー、クロマキー、左右画面分割
- テロップ合成:テキスト配置、PNG画像合成
ユーザーインタフェース
[本体操作]
- 表示機能:128×64ドット OLED ディスプレイ
- 電源操作:電源ボタン
- メニュー操作:コントロールダイヤル、MEMORYボタン
- 映像/配信操作:配信操作ボタン、映像セレクトボタン
[外部操作]
- 本体内蔵HTTPサーバ:有線LANまたは無線LANインタフェースを通じて、PC/タブレット等のブラウザから操作可能
- 内蔵アプリケーション:LiveShell Studio
ネットワーク
[有線接続]
- 接続インタフェース:10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T
- ポート数:1
[無線接続]
- 接続インタフェース:無線LAN(802.11a/b/g/n/ac)、LTE
- 無線LAN動作モード:インフラストラクチャモードまたはAPモード
- ネットワークプロトコル:IPv4 / IPv6
- アドレス設定方法:DHCPまたは固定(IPv4)、SLAAC(IPv6)