パナソニック、4Kビデオカメラ「HC-X2」「HC-X20」を発売

パナソニックは、4Kビデオカメラ「HC-X2」および「HC-X20」を2022年10月20日に発売する。希望小売価格はオープン、X2の市場想定価格は税込383,000円前後、X20の市場想定価格は税込329,000円前後。

1.0型MOSセンサー搭載による広いダイナミックレンジと高感度を実現

パナソニックビデオカメラ説明写真
単独収録の取材カメラマン向けRUN GUNカムコーダー「HC-X20」

両機は、高解像と低照度のバランスに優れた有効画素数1503万画素の1.0型MOSセンサーを搭載。広いダイナミックレンジにより、ハイライトからシャドウまで自然な階調表現が可能。センサーと高速処理エンジンを組み合わせた高感度性能により、暗部のノイズを抑えた描写も実現できるという。また大型センサーならではの浅い被写界深度により、背景のボケ味を生かした演出の映像表現も可能としている。

機種 パナソニック
HC-X2000 HC-X1 HC-X2/X20
イメージセンサー サイズ 1/2.5型 1.0型 1.0型
有効画素 829万 946万(UHD24p) 1503万
信号処理 高画質信号システム 4K60P 4:2:0 10bit 4K60P 4:2:0 8bit 4K60P 4:2:0 10bit
4K時のクロップ あり
HDR HLG/V-Log(X2のみ)

高効率のHEVCコーデックに対応し、動きの速い被写体でも明瞭でなめらかな映像が撮れる4K60P 10bit 200Mbps記録のほか、高度なポスト編集に有効な4K30P 4:2:2 10bit記録、4K2fps~60fpsのVFR記録、FHD 120fpsのスーパースロー記録、編集に便利なFHD ALL-Intra記録など多彩な記録形式が可能だという。

HC-X2ではHDR映像制作やデュアルコーデック記録に対応

HC-X2では、同社シネマカメラVARICAMと同じガンマカーブの13ストップV-Log/V-GamutやHLG記録など広いダイナミックレンジの動画記録に対応。V-Logで記録すれば、ポストプロダクションにおいてVARICAMやLUMIXで撮影した動画データと合わせた場合でも、スムーズなカラーグレーディングが可能。制作用途に合わせたワークフローを実現できるという。

低ビットレートのサブ動画を同時記録できるデュアルコーデック記録に対応し、スロット1に4K30P 100Mbpsの動画を記録しながら、スロット2にFHD30P 50Mbpsや低ビットレートのFHD30P 8Mbpsのサブ動画を同時記録が可能。編集時にスロット2で録画したサブ記録ファイルを活用することで、ワークフローの効率化を図れるという。

パナソニックビデオカメラ説明写真
プロのワークフローに対応する取材・配信用RUN GUNカムコーダー「HC-X2」

光学20倍ズームやNDフィルター、高輝度モニターを搭載

レンズは35mm判換算で、全モード広角24.5mmから望遠490mmまでの焦点距離をカバーする。また、 光学ズームと映像処理でズームを行うiズームでは32倍(FHD時)/24倍(4K時)まで、高い解像度を保ったままテレ端からシームレスなズームアップが可能。広角24.5mmは車内など狭い状況で被写体から距離が取れない撮影や、遠近感を強調した街並みなど印象的なシーンの収録も可能だという。

機種 パナソニック
HC-X2000 HC-X2/X20
レンズ 倍率 光学24倍 光学20倍
焦点距離 4.12-98.9mm 8.8-176mm
35mm換算 25.0-600mm 24.5-490mm
内蔵ND クリア、1/4,1/16,1/64 クリア、1/4,1/16,1/64
赤外撮影 あり あり

本体の鏡筒部に3連リングを搭載し、フォーカス、ズーム、アイリスを独立して操作が可能。素早く直感的なカメラワークを実現可能としている。NDフィルターは、撮影環境に応じて4段階(クリア、1/4、1/16、1/64)の調整が可能で、被写界深度を変えることなくスムーズな露出操作が可能。マニュアルリングのそばにボタンが装備されているので操作性も高く即時に対応可能だという。

屋外での視認性に優れた3.5型約276万画素の高輝度LCDモニター、0.39型約236万画素のOLEDビューファインダー、HDMI、3G SDI(SDIはX2のみ)のうち3系統への同時出力に対応。LCDとEVFの同時出力やLCDモニターとHDMI、3G SDIの同時出力に対応し、現場の運用に応じた映像出力の選択が可能。HDMIでは最大4K60P、3G SDIでは最大FHD60P、共に4:2:2:10bit出力に対応するという。

X2はLAN端子搭載で有線IPストリーミングが可能

BNC端子2基搭載で3G-SDI出力、タイムコード(TC IN/OUT)の同期が可能。SDIとHDMIで接続先の機器に合わせて解像度を優先したり、接続の安定性を優先したりと撮影現場に合わせた最適な接続方法を選択可能。

さらに、X2はLAN端子搭載でFHD60P 24Mbpsの有線IPストリーミング(RTSP/RTP/RTMP)が可能。本機とパソコンやルーターを有線LANケーブルで接続することで配信プラットフォームを活用したライブ配信が行える。X20もUSBイーサネットアダプター市販品を使用することで、同様にUSB LANによる有線IPストリーミングが可能。他にも、スマートデバイスとの USB テザリングによる無線IPストリーミング(X2のみ)や、WiFiによる無線IPストリーミングに対応するという。

X2
中規模インタビュー・イベント向け
X20
小規模単独インタビュー・イベント向け
GH5 II
Ethernet streaming
WiFi direct streaming
USBテザリング
対応画質 FHD60P FHD60P 4K60P ※USB-LANアダプタ使用時
対応コーデック H.264 H.264 H.264/H.265
Streaming中の動画記録