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富士フイルム株式会社は、ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-H2S」(以下:X-H2S)の最新ファームウェアVer.3.00を公開した。同社Webサイトからダウンロードできる。

X-H2Sは、高速な信号読み出しを実現する裏面照射積層型約2616万画素「X-Trans CMOS 5 HS」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 5」を備えた、ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」のフラッグシップモデル。同社は、今回のアップデートによりAF性能をさらに進化させ、X-H2Sによる写真・映像撮影の魅力を広げるとしている。今後もファームウェアアップデートによる機能向上を通じて、ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」「GFXシリーズ」による撮影を継続してサポートしていくという。

今回のアップデート内容は以下の通り。

AIによる被写体検出機能の強化

X-H2Sのさらなる性能向上に向けて、ディープラーニングによる学習を継続的に実施する。被写体の検出精度の向上、検出被写体の追加を実現し、AIによる被写体検出機能を強化した。

被写体の検出精度の向上

逆光下での撮影や、横を向いている被写体・小さな被写体の撮影など、これまで被写体の検出が難しかったシーンでの検出精度が大きく向上。従来以上にさまざまなシーンで、快適に被写体検出機能を使用できるとしている。

検出被写体の追加

これまでの人物・動物・鳥・車・バイク・自転車・飛行機・電車に加えて、今回新たに昆虫とドローンの被写体検出を実現。昆虫の場合は「鳥」、ドローンの場合は「飛行機」に被写体検出の設定を行うことで、昆虫やドローンをAIで検出できる。

動体追従性能の向上

動体予測アルゴリズムを更新したことで、フレーム内を高速に移動する被写体に対して安定したトラッキングが可能になった。高い動体追従性が求められる、スポーツ選手や野鳥などをより快適に撮影できるとしている。

ピントが合っていない状態から、AF-ONボタンとシャッターボタンの同時押しで連写を開始した際のAF合焦速度もさらに向上した。スポーツ選手の撮影シーンなど、刻一刻と状況が変わるようなシチュエーションでも、シャッターチャンスを逃さず撮影できるという。

上記の、AIによる被写体検出機能の強化と動体追従性能の向上については、「X-Trans CMOS 5 HS」センサー/「X-Trans CMOS 5 HR」センサー・高速画像処理エンジン「X-Processor 5」の第五世代デバイスを搭載したモデルに順次展開予定だという。

このほか、パフォーマンス ブースト/EVF表示フレームレート優先設定時に、AF実施前後で発生するラグを改善。三脚グリップ「TG-BT1」に対応し、Bluetooth経由のリモート撮影に加え、ズームのコントロールが可能な「T/Wボタン」を用いた操作が可能になった。

※ 対象機種は、「フジノンレンズ XF18-120mmF4 LM PZ WR」と「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」。「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」は最新のファームウェアに更新の上使用すること