アドビは、アカデミー賞にノミネートされた映画作品のうち10作品において、映画制作者がアドビのクリエイティブ製品・サービスを採用したことを発表。これらの作品には、「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」、「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」、「トップガン マーヴェリック」といった興行的なヒット映画と、3本のドキュメンタリー映画が含まれる。
映画制作者は、Adobe Premiere Pro、Adobe Photoshop、Adobe After Effects、Adobe Illustrator、Frame.ioなどのAdobe Creative Cloud製品を活用して、場所を問わない編集、制作、コラボレーションをおこない、さらにAdobe Substance 3Dを使ってフォトリアル、ハイパーリアルな3Dオブジェクトやエフェクトを作成している。
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
Editing ‘Everything Everywhere All At Once’ with Adobe Premiere Pro
映像編集者のポール・ロジャース氏とポストプロダクションスタジオ「Parallax Post」のチームは、Adobe Premiere Pro、Adobe After Effects、Frame.ioを駆使して「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を映像化し、編集賞と作品賞を含む11部門でのノミネートを獲得した。
ロジャース氏は、「Adobe Premiere Proは素晴らしく、他のプログラムでの編集は考えられません。また、Frame.ioと組み合わせることでワークフロー全体が非常に直感的になり、映画制作に集中できました」と述べている。
トップガン マーヴェリック
Top Gun: Maverick | NEW Official Trailer (2022 Movie)
「トップガン マーヴェリック」のUIデザイナーであるジェイス・ハンセン氏は、Adobe After EffectsとAdobe Illustratorを使用して、リアルなコックピット、スピード感、コマンドセンターのディスプレイをデザイン、アニメーション化することで、観客を魅了する様々な航空機の実用的な内部シーンを再現し、視覚効果賞と作品賞を含む6つのノミネートを獲得。
アドビのツールは映画製作においてどれも相性がよく、デザインからアニメーション、それらの修正や変更、最終的な合成まで、最速のワークフローを実現できたという。
ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
Marvel Studios’ Black Panther: Wakanda Forever
Digital Domainテクスチャーリードアーティストのサラ・コスミ氏とそのチームは、Adobe Substance 3Dツールを使って「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」のビジュアルに磨きをかけ、同作品は視覚効果賞や衣装デザイン賞を含む5つのノミネートを獲得。クライマックスバトルの制作にあたり、デジタル環境をゼロから構築し、戦艦から海などの細部に至るまで、Adobe Substance 3Dを統合ワークフロ一の一部として活用した。
Adobe Creative CloudとAdobe Substance 3Dは、「スター・ウォーズ」、「スパイダーマン」といった大作シリーズや「アナと雪の女王 2」、「THE BATMAN-ザ・バットマン-」、「ブレードランナー 2049」など、世界的に人気で影響力のある映画の制作においても大きな役割を担っているという。
また、映画やエンターテインメント業界におけるアドビの継続的なイノベーションの証として、映画芸術科学アカデミーは、Adobe Substance 3D Designerの視覚効果やアニメーションにおける貢献に対して、科学技術賞を授与した。アドビの科学技術賞受賞は、モーションデザインとデジタルペインティングへの貢献を評価されたAdobe After EffectsとAdobe Photoshopの2018年の受賞を含め、今回で3回目となる。