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アドビは、NAB Showにおいて、ビデオコラボレーションプラットフォームのFrame.ioの対応メディアを写真画像やPDFドキュメントにも拡大すると発表した。

Frame.io は、富士フイルムX-H2SおよびX-H2カメラとの新しいCamera to Cloudネイティブ対応を活用し、コンテンツの撮影から編集、レビュー、承認までの一元化したエンドツーエンドワークフローをユーザーに提供できるようになるという。また、Frame.ioを世界で最も安全なクリエイティブコラボレーションプラットフォームとして使用できる「フォレンジックウォーターマーク(電子透かしID)」をはじめとするセキュリティ機能の強化も発表した。

写真画像とPDF のクラウドコラボレーション

Frame.ioは、従来の現場でのテザー撮影プロセスをリモートワークフローへと発展させ、カメラマンとエディターが同じ現場にいなくてもコラボレーションを可能にする、より高い柔軟性を実現可能になる。

さらにCamera to Cloud機能が新たに写真画像に対応したことにより、フォトグラファーはメモリカードやハードディスクを経由せずに、写真をカメラから直接Frame.ioのクラウドプラットフォームに転送可能になり、ステークホルダーとのアセットの即時共有が可能になる。また、富士フイルムX-H2およびX-H2Sカメラとの新しいCamera to Cloudへのネイティブ対応により、撮影現場からRAW写真の即時共有が可能になるとしている。

Frame.ioは、「レビュー用に共有」を含むAdobe Acrobatの既存のコラボレーションツールを拡張し、PDFドキュメントを完全にサポートし、チームで使う資料やプロジェクト関連の資料のレビューを支援できるようになるという。この新たな機能強化により、ユーザーはiPhoneやiPadでPDFファイルをネイティブに開いてマークアップできるようになり、動画と同様にPDFや写真の注釈もデバイスやweb上で確認することが可能になるとしている。

業界をリードするセキュリティ機能

アドビはまた、世界有数の電子透かしソリューションである「フォレンジックウォーターマーク(電子透かしID)」を発表し、メディアやエンターテインメントスタジオ、グローバルブランド、大手代理店に、機密性の高い公開前のコンテンツを扱うための最も安全なコラボレーションプラットフォームを提供する。フォレンジックウォーターマークは、クリエイターにとっては使いやすく、その反対に、情報漏洩をする側にとっては回避しにくい設計になっているという。

この新しいセキュリティサービスは、画面録画、ファイルコピー、外部録画に耐えうるピクセルレベルの詳細な情報を使用して、30秒という短いビデオアセットにも画面上では見えない透かしを埋め込むことが可能としている。

この目視不可能なフォレンジックウォーターマークにより、ユーザーは簡単に漏洩を監査、調査することができ、アセットID コード、プロジェクト、チーム、アカウント、ユーザーの位置情報、および再生日時を数時間以内に明らかにすることが可能。フォレンジックウォーターマークは、映画業界団体モーション ピクチャーアソシエーション(MPA)のコンテンツ保護ネットワーク「Trusted Partner Network(TPN)」による「TPN+」プラットフォームの初期メンバーとして、Frame.io の最新のセキュリティ認証に基づいており、最高レベルの機密度をもつコンテンツに対し、現時点で可能な限り高いレベルでのセキュリティを保証するという。

アドビのクリエイティブ製品部門およびデジタルメディア推進担当シニアバイスプレジデント、アシュリースティル氏は次のようにコメントしている。

クリエイティビティは今日、生産性を意味する言葉であり、私たちは、すべてのクリエイターに効率的な共同作業ができるテクノロジーを提供することで、彼らが優れたコンテンツを作り、この競争の激しい業界の最前線で常に活躍していただけるようにしたいと考えています。

Frame.ioの最新機能は、新しい市場へのプラットフォームの魅力を拡大し、画像やマーケティング資料を主に扱う非映像クリエイターのニーズに対応し、すべてのクリエイターに最も強力なツールへのアクセスを提供するという当社の取り組みの延長線上にあるものです

なお本機は、2023年4月15日から4月19日まで米国・ラスベガスで開催される放送機器展示会「2023 NAB Show」の同社ブースにて展示予定。


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