Blackmagic Designによると、農業機械および重機メーカーであるJohn Deere Financialのスペイン法人の設立20周年キャンペーン映像に、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラが使用されたという。
設立20周年を記念し、John Deere Financialは、マドリードとバルセロナに拠点を置く、通信およびマーケティングエージェントであるEvercomに、スペインにおける同社の成功を辿るビデオを制作するよう依頼した。
Evercomのオーディオビジュアル・プロデューサーであるジョナサン・ベレス氏は、次のようにコメントしている。
ベレス氏:このテーマは、物語の原動力となった「世代」という概念からインスピレーションを得ました。伝統、そして過去と未来の連続性の象徴である父と息子が、物語の主人公です。
視聴者は、スペインの美しい3つのロケーションを巡る旅に誘われる。バリャドリードのニンニク畑から、リェイダの風景、そしてパルラにあるJohn Deereのオフィスが映し出され、20年以上に及ぶ同社の歴史が、太陽の降り注ぐ大地、同社の機械、販売店や農家の人々の笑顔の映像を通じて語られる。
ベレス氏:厳しい仕事、信頼、情熱、コミュニティなど、この土地にまつわる価値観を率直に表現し、なおかつ視聴者の琴線に触れるようなインパクトの強い映像を作ることが重要でした。
ベレス氏は、6K 24fps、2.4:1アスペクトレシオで撮影したという。
ベレス氏:私はパノラマフォーマットが好きなのですが、その理由は、ストーリーを補完し引き立てるようなシネマライクなルックが得られるからです。映像の壮大さを演出するため、一部の映像は2.8K 120fps、17:9で、スローモーションで撮影されています。
さらに、映像の趣旨を踏まえ、エレガントな雰囲気の映像にしたいと考えました。そこで、視聴者に寄り添うようなナレーションを採用し、個人のユニークなエピソードを盛り込みました。
今回の撮影では、キヤノンの24-105mmレンズを使用しています。明るいレンズではありませんが、複数のプライムレンズを携帯する必要がなくなり、野外撮影において、よりクリエイティブな自由を得られました。光量不足が問題となる屋内の撮影では、24-105mmよりも絞りが速いSIGMA 18-35mm F1.8を使用しました。
コンテンツの大部分は、2022年の夏にスペインの田舎で撮影された。
ベレス氏:NDフィルターが内蔵されているので、リグをシンプルかつ軽量に保つことができ、とても助かりました。カメラの13ストップのダイナミックレンジと組み合わせることで、濃い青空や金色の麦畑、日没の暖かなトーンなどをキャプチャーできました。
ベレス氏は、カメラにSmallRigケージとBlackmagic Pocket Camera Battery Pro Gripを装着した。
ベレス氏:SamsungのポータブルSSD 1TB外付けUSB-Cドライブにラッシュを収録したのですが、このケージは、こういったアクセサリをマウントする際に便利でした。オフィスに戻ってドライブをコンピューターに差し込むだけで編集が可能です。
現場での撮影が長引いても、Battery Gripのおかげで1日中撮影するのに十分な電力を確保できました。バッテリーの充電や、カメラの電源接続を心配する必要はありませんでしたね。
撮影を通して、Blackmagic RAW 固定ビットレート 5:1が使用されたという。
ベレス氏:この設定は、品質と、予想ファイルサイズのバランスが素晴らしかったです。
Blackmagic RAWの優れた点は、ホワイトバランスやISOなどのパラメーターが、撮影時に焼き付かないことです。これらの情報は、エンベデッド・メタデータとして保存されるので、ポスプロで自由にコントロールできます。
全編の撮影にかけた時間はわずか3日で、ポストプロダクションの仕上げに2日間費やしました。
Blackmagic RAWは、非常にパワフルな撮影ツールで、信頼性が高く、期待を裏切られたことはありません。
Pocket Camera 6K Proを使用し始めてから1年ちょっとですが、今でもあらゆるプロジェクトで使用したいと思っています。CMやイベント、ポッドキャストなどでこのカメラを使用してきましたが、常に素晴らしい画が撮れました。シネマチックなトーンで撮影できるんです。この独自のルックが、他のカメラとは一線を画していますね。