Epic Games、Unreal Engine 5.2をリリースメイン写真

Epic Gamesは、Unreal Engine 5.2のリリースを発表した。Unreal EngineのユーザーはEpic Games Launcherより、初めての利用の場合は同社Webからダウンロード可能。

今回のリリースは、UE5の画期的なツールセットをさらに拡張する新機能と追加機能を搭載。さまざまな改善点や安定性に関する機能向上に加えて、クリエイターの想像を超えるような新機能を搭載しているという。

強化されたバーチャルプロダクションツールセット

今回のリリースでは、バーチャルプロダクションツールセットに新しい機能と追加機能を搭載。デスクトップのICVFXエディタと連携するICVFX向けステージ操作のための新しいiOSアプリ(Apple App Storeを介してiPad用に近日公開予定)は、LEDボリューム内でのカラーグレーディングやライトカードの配置、nDisplay管理といったステージ操作に向けて、直感的なタッチベースのインターフェースが備わっている。これにより、映画制作者は Unreal Engineの操作担当者の手を借りに、撮影現場で直接、手軽に独創的な調整を行うことができるようになり、望み通りの表現を作り出すことが可能としている。

現時点で、Unreal EngineのVCamシステムに搭載された追加機能により、映画制作者はプリプロダクションの段階で、独創性に関する判断に役立つ機能をより多く利用することが可能。これには、単一のエディタインスタンスから複数のバーチャルカメラを同時に操作できる新機能や、よりレイヤー化されて洗練されたカメラの動きを作り出す新機能が含まれているという。

また、次世代ICVFXハードウェアのデプロイメントに向けて、Unreal Engine 5.1に初期基盤として採用されたSMPTE 2110ビルドに対する拡張nDisplayサポートが加えられた。この実験段階の機能は、ハードウェアが利用可能になった際のUnreal Engine 5.2でのテスティングに適しており、Unreal Engine 5.3ではプロダクションにも対応できる予定としている。

プロシージャルコンテンツ生成フレームワーク

Unreal Engine 5.2には、外部パッケージに依存することなく、Unreal Engine内で直接使用可能なプロシージャルコンテンツ生成フレームワーク(PCG)の早期版を搭載。このフレームワークには、インエディタツールと実行時コンポーネントを含むとしている。

PCGツールにより、好みのUnreal Engineアセットを大規模なシーンに取り込むためのルールとパラメータを定義できるようになり、大規模なワールドをすばやく効率的に作成が可能になるという。

Epic Games、Unreal Engine 5.2をリリース説明写真

Substrate

今回のリリースには、ゲームなどのリアルタイムアプリケーションで使用するオブジェクトのルックアンドフィールをより細かく制御できるマテリアルの作成や、リニアコンテンツの作成に使用できる新たな手法「Substrate」を搭載。この機能を有効にすると、シェーディングモデルの固定スイートがより表現力に優れたモジュール式のフレームワークに置き換わる。このフレームワークではより広範なサーフェスアピアランスが提供され、パラメータの作業スペースもより広く確保される。特に、「メタル上の液体」や「クリアコート上のダスト」といったレイヤー化されたルックの表現において力を発揮するという。

Apple Silicon サポート

Unreal EditorにApple Siliconのネイティブサポートが追加された。これにより、パフォーマンスが改善されて安定性も高められるという。

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