株式会社TREE Digital Studioは、CG・撮影・DIT・撮影機材・スタジオ・ポストプロダクションなどの全工程を自社内でワンストップで実現する新チーム「TREE VFX」を結成した。
TREE VFXとは
TREEの事業領域は多岐に渡り、撮影のCRANK、ポストプロダクションのDIGITAL GARDEN、CG制作のLUDENS、インタラクティブコンテンツ企画開発のREALIZE、映像制作のFuze、撮影スタジオのMedia Gardenというように、映像制作に必要な一通りの設備と機材、プロフェッショナルな人材が自社内に揃っている。
デジタル技術の進歩に伴って、映像表現の可能性は広がり続けている一方、各分野の専門性はより深くなり、それらに特化したクリエイターの存在が不可欠になっている。
複雑なVFX映像制作において、TREEという1つの会社の中でさらに効率よく、ハイクオリティな作品を実現することを目指し、各分野のスペシャリストで構成された新しいチーム「TREE VFX」が結成された。
新たな設備や人材を起用しVFX制作環境を強化
VFX制作環境の強化として、新たに以下の設備や人材を起用した。
- 撮影スタジオ(200坪と170坪)に合成用のグリーンカーテンを常設
合成に適した発色と材質でできた一枚のカーテンを360°スタジオを囲うように設置し、シワのない綺麗なスクリーンを準備する。
- カメラトラッキングシステムの導入
撮影時にカメラの動きをセンサーによって抽出するシステムを導入。CRANKが保有する撮影機材とMedia Gardenのスタジオに合わせて調整されているため、短い準備時間で利用可能。また、取得したトラッキングデータをCG作業や編集作業に活用することで作業時間の短縮と負担が軽減でき、クリエイティブ作業に時間を割くことができる。 - 一貫したカラーマネジメントワークフロー
撮影機材やソフトの多様化によって、CG合成などを正しくカラーマネジメントすることが重要になる。専門知識を持ったスタッフが撮影から仕上げまでのワークフローの構築や運用をサポートすることによって、安心してデータの受け渡しや各工程での正しい色での作業が可能。
従来の映像案件で培った経験や知識と新しく導入した設備を使いこなすTREE VFXチームが、VFX制作で起こりがちなトラブルや非効率な作業をなくし、作品全体のクオリティ向上に貢献するとしている。
TREE VFXの強み
TREE VFXの1番の強みは、VFX制作に関わる人材と機材や設備が自社内に全て揃っていることだとしている。通常は各作業を担当する会社やスタッフが集まり1つのチームを作って作業するが、TREEでは全ての作業を自社内で完結できる。
そのため、撮影手法の提案から業務の切り分け、データの管理やワークフローの提案も全て自社内で調整可能だ。制作中に様々な課題が発生しても、社内のスタッフ間でコミュニケーションを取り、スピーディーに対応できる。これまで各事業部が蓄積してきたノウハウを活かし、最適な手順で効率的かつ高品質な映像を提供するとしている。