株式会社コムワークスは、ライブ配信を行うためのライブリモートプロダクション「Cloud Studio」のプラットフォームサービスを2023年7月3日より開始した。
近年のライブ配信市場の急速な拡大を受け、ライブ配信は特別なものではなく、情報発信の手段として一般的なものとなっている。そのような状況の中、カメラ1台での配信も増えているが、撮影クルーや技術スタッフ、機材の用意など複数拠点(カメラ)でのライブ配信にはまだ高いハードルがある。Cloud Studioは、このような状況を改善するための新しいクラウドサービスだという。
複数カメラからの映像ストリームは、すべてクラウドサーバー上で受け取るため、インターネットの接続環境があればどこからでもオペレーションすることができ、これまでローカル環境で機材を使用して行っていた、スイッチングやミキシング、テロップ挿入などが全てサーバー上で実施できる。
映像送出機能を備えたネットワークカメラをオプションとして提供するため、こういった機材を活用すれば、撮影現場にカメラマンや配信担当、テロップ等編集担当などが立ち会う必要もなくなる。また、このようなカメラを常設してしまえば、遠隔から安価にライブ配信ができる。
Cloud Studioはこれまでのライブ配信のオペレーションで必要な機材や機能をクラウドプラットフォームで提供することで、配信コストの削減と効率性の向上そして利便性を高めるとしている。
各種放送事業者、ライブ配信代行サービス事業者、映像制作会社、実際にライブ配信による情報発信を行っている方は、この仕組みによりライブ配信の前段階で行うさまざまな映像処理等をクラウド上で実現できるという。
Cloud Studioの特徴
クラウドサーバー上での処理については、ハードウェア的なトラブルのリスクがなく、スペックもカメラ台数などに応じて容易に変更が可能なため、安定した柔軟な映像送出が可能。
クラウドサーバー上で、データ量の多い映像ストリームを扱うため、映像ストリームをスムーズに受け取るための仕組みを実装している。サーバーの操作画面も低遅延で映像再生が確認できるよう通常のリモートデスクトップではなく、高速アクセス、処理が可能な方式を採用。そのため、ローカル環境と同様の快適な操作性を実現している。
ハードウェアの所有・運搬・搬入などは不要。必要な時に必要な時間だけクラウドサーバーを稼働してライブ配信のためのスイッチングやテロップ挿入などができ、そのまま配信サーバーへの映像送出が可能。
Cloud Studioの仕様
- 接続機器:インターネットに接続されたパソコン
- クラウドサーバーサービス:AWS(Amazon Web Service)の各種インスタンスを連携させ稼働
- クラウドサーバー仕様:サーバー台数と稼働時間に応じて4つのプランから選択
- オプション:Comstation VM(オンプレミス用映像制作・送出機材)、映像送出用ネットワークカメラ、LTE通信ルーターなど配信関連機材
コース仕様/価格/販売目標
契約単位は3カ月、6カ月、12カ月。販売目標ユーザー数は10,000ユーザー。
[3カ月契約の場合]
コース仕様 | 稼働時間 | 価格 |
エントリープラン | 30時間 | 税込99,000円 |
スタンダードプラン | 45時間 | 税込165,000円 |
プレミアムプラン | 150時間 | 税込465,000円 |
プロプラン | 180時間 | 税込990,000円 |
Cloud Studioイベント出展予定
- 関西放送機器展:2023/7/12~7/13 大阪南港ATCホール
- ケーブル技術ショー:2023/7/20~7/21 東京国際フォーラム ホールE
- Inter BEE 2023:2023/11/15~11/17 幕張メッセ