Blackmagic Design導入事例:ポストプロダクション・ソリューション「PostHero」の場合

Blackmagic Designによると、Secret Weapon Studiosのポストプロダクション・ソリューションである「PostHero」の一部にBlackmagic Cloud StoreおよびBlackmagic Coud Store Miniネットワークストレージが使用されたという。編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioに加え、Blackmagic Cloudをリモートコラボレーションに用いることで、ターンキー方式の同ポストプロダクション・ソリューションはワークフローにおける共同作業をアシストし、あらゆる面で作業を効率化しているという。

PostHeroは、大手配信プロバイダーのドキュメンタリーシリーズに使用された。プリプロダクションの段階で、同作のプロデューサーはポストプロダクションに関わるスタッフが各地に分散していることを把握しており、そのためのソリューションを探し始めたという。PostHeroのリアルタイムでの遠隔機能に興味を持ったプロデューサーが同作の二人のエディターにデモを行うように依頼した。

Secret Weapon Studiosの創業者でありCEOのグレッグ・オリバー氏は、次のようにコメントしている。

オリバー氏:Secret Weapon Studiosの役割は、弊社のソリューションを使用するクライアントが制作およびポストプロダクションの過程を簡素化し、お金を節約できるようにすることです。制作は主に問題解決であり、弊社がそういった問題を解決することで、クライアントが創造性を必要とする面により多くの時間を費やせます。

PostHeroは、Blackmagicのネットワークストレージ・ハードウェア、DaVinci Resolve Studioソフトウェア、Blackmagic Cloud、Resolve認定ポストプロダクション管理、24時間のサポートを提供するオールインワン・サービスです。

プロデューサーの一人が以前に弊社と仕事をしたことがあったので、PostHeroをリリースすることを知っていたんです。

同作の二人のエディターに対してデモを行いました。二人とも長年の経験があり、他の編集アプリケーションの方が使い慣れていました。しかし、遠隔のスタッフとリアルタイムで共同作業ができるBlackmagic CloudとResolveのコラボレーション・ツールについて知った途端、とても興味を持ってくれました。気づいた時には、ポストプロダクションに関わるスタッフにDaVinci Resolveについて説明していました。

9名のスタッフ全員が完全に遠隔から作業したため、ポストプロダクションの責任者は80TBのBlackmagic Cloud Storeで手をつけていないメディアとプロキシをホストし、他の8名がそれぞれBlackmagic Cloud Store Miniを使用してプロキシをホストした。プロジェクトライブラリをホストし、手を加えていないフッテージからプロキシを自動作成するBlackmagic Cloudにより、各スタッフは繋がり、プロキシはDropboxを介してBlackmagic Cloud Store Miniに同期された。

オリバー氏:Cloud Store Miniのおかげで、スタッフ全員が同じメディアをデスクで使用でき、遠隔スタッフ全員がリアルタイムでBlackmagic Cloudで繋がっていました。アシスタントエディターが編集したり、クリップを追加すると、誰もがすぐにそれを使用できました。エディターは許可の範囲を設定し、どのビンでどのアシスタントエディターが作業できるかを管理しました。

ポストプロダクションのプロデューサーは、今回の経験を高く評価しており、次のようにコメントしている。

ポストプロダクションのプロデューサー:スタッフが世界各地に散らばっていたので、簡素化されたリアルタイムのコラボレーションで、同じタイムラインを使って共同作業が行われているのを見るのは素晴らしいことでした。間違ったメディアやプロジェクトファイルを使っていないか心配する必要は全くありませんでした。このプロセスのおかげで、問題が生じることなく、お金と時間が節約できました。

エディターの1人はプエルトリコ、もう1人はカリフォルニア、手を加えていないメディアはニューヨーク、ストーリープロデューサーはニュージャージーとカリフォルニア、アシスタントエディターは世界中から参加しており、納品の締め切りを考慮するとミスは許されない状況でした。

エディターにとっては、リアルタイムでアシスタントエディターがタイムラインにアクセスできる必要があり、プロデューサーは編集で何が起きているか逐次確認できる必要があり、これら全てを遠隔で行える必要がありました。ポストプロダクション会社には任せず、すべてスタッフの自宅から作業を行ったのですが、Blackmagic Cloud、Cloud Store、Cloud Store Mini、DaVinci Resolveのおかげで問題なく進められました。

エディターが編集室に戻る必要なく、作業ができるターンキー方式のポストプロダクション・ソリューションが必要なのは明らかでした。2023年になってもまだデジタルメディアの入ったドライブを郵送し、間違ったショットがカラーグレーディングされたためプロジェクトを再コンフォームし、プロジェクトファイルをメールでやりとりするのはばかげています。Blackmagic DesignのハードウェアとソフトウェアおよびBlackmagic Cloudは、こういった古めかしい作業方法を必要としません。DaVinci Resolveは明らかに編集ソフトウェアの次の波であり、それを使用することは当たり前だと誰もに理解してもらいたいと考えました。プロデューサーにとっては、ポストプロダクションにおける費用が節約でき、ポストプロダクションのスタッフにとってはあらゆる面で頭痛の種を取り除くソリューションです。