Blackmagic Design導入事例:「Haymakers for Hope」の場合

Blackmagic Designによると、Haymakers for Hopeが、毎年恒例のボクシングのチャリティーイベントにおいて、アクション満載のボクシングマッチのライブ配信、舞台裏コンテンツ、SNS投稿の撮影・編集・制作に、Blackmagic Designワークフローを採用したという。Haymakers for Hopeは、2台のBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラと複数のATEMライブプロダクションスイッチャーを活用し、癌との闘いのための資金調達と意識向上における努力の増幅を目指しているという。

2011年にニューヨークシティで設立されたHaymakers for Hopeは、一般の人々がチャリティのボクシングマッチに参加することで、癌の研究、啓蒙、生存者権のための資金を調達する機会を提供している。「ゴングが鳴れば試合終了というわけではない」という信念を具現化するために、Haymakers for Hopeは設立から12年間で2500万ドル以上の資金を調達。その影響力は現在、ワシントンD.C、ボストン、デンバー、フィラデルフィア、そしてニューヨークシティの5つの都市に及んでいる。

Gauntlet Filmsの映像制作者であるロブ・マルーフ氏は、10年に渡ってHaymakers for Hopeと仕事をし、プロダクションを牽引してきた。マルーフ氏は2023年、Haymaker for Hopeが制作価値を向上させてこれまで以上に幅広い観客にリーチできるよう、Blackmagic Design製品を採用した。マルーフ氏の戦略のひとつは、同イベントに先駆けてコンテンツ開発を補強することであった。現在では、試合の夜の動画に加え、192本の動画がアップされている。

Blackmagic Design導入事例:「Haymakers for Hope」の場合

マルーフ氏は、次のようにコメントしている。

マルーフ氏:ユニークなコンテンツに対する需要を考えると、都市ごとの試合の準備は重要な仕事です。

各都市で行われるイベントの2ヶ月前に、最大32人の選手たちのメディア撮影用の日程を確保し、個人の紹介やインタビューなど、多岐にわたるコンテンツを撮影しました。複数のBlackmagicカメラを使用し、さらにBlackmagic RAWとDaVinci Resolve Studioを併せて使用することで、2週間で資金集めのための32本の動画を作成することができました。

そして次の4週間で64本、ショー当日の夜までには、アニメーションを含むさらに96本の動画を作成できました。これらのコンテンツはイベント後にスポンサーや寄付者向けのソーシャルメディア用の資料に再利用され、厳選されたビジュアルは試合中に観客を活気づけるために活用されますが、これは、2台のATEM Mini Extremeを使用することで可能となりました。

これらのスイッチャーは、動画やグラフィックを会場の巨大スクリーンに表示して、現地の観客や自宅で視聴している人々にイマーシブな体験を届ける際に非常に役立ちます。

メディア撮影日と夜に行われる試合の両方の撮影に、マルーフ氏と同氏のチームはPocket Cinema Camera 6K Proを使用して、6KのBlackmagic RAWで撮影した。

マルーフ氏:このコンパクトでパワフルなカメラは、まさにゲームチェンジャーです。1台のカメラでリングサイドの動きを撮影しました。ここでは、ダイナミックな試合をキャプチャーするために、コンパクトで軽量なフォームファクターが鍵となります。また、互換性のあるレンズと使用する場合、オートフォーカス機能により、希望するショットを正確なフォーカスで撮影できます。

マルーフ氏はまた、Pocket Cinema Camera 6K Proの内蔵NDフィルターと、あらゆる角度や照明条件でショットを確認できる調整可能なスクリーンを重宝したという。

Blackmagic Design導入事例:「Haymakers for Hope」の場合

マルーフ氏:NDフィルターは、カメラに内蔵された"サングラス"として機能したので、直射日光で撮影している時や、リング内の強い照明の下で撮影している時に非常に役立ちました。 また、格闘技の撮影において、スクリーンがフリップする機能は必要不可欠です。特に難しいアングルから撮影している際に重要ですね。

試合のライブ配信で使用されるコメンテイターたちの固定ショットの撮影には、2台目のPocket Cinema Camera 6K Proが使用された。Haymakers for HopeのWebサイトがホストするこの配信は、ATEM Mini Extremeを中心として行われ、一方で内部のフィードにはATEM 1 M/E Production Studio 4Kが使用された。

マルーフ氏は、メディア撮影日と試合当日の映像のグレーディングに、編集、グレーディング、VFX、オーディオプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve StudioとDaVinci Resolve Mini Panelを使用した。

マルーフ氏:すべてのフッテージをDaVinci Resolve Studioでグレーディングしました。新しい機能が次々と追加されるのが嬉しいですね。DaVinci Resolve Mini Panelのショートカットは非常に便利です。また、配信用に即座に納品する必要があるのですが、グレーディング処理のスピードアップにも役立ちます。もうマウスは必要ありませんね。

試合の夜のHaymakers for Hopeの雰囲気はとても独特なんです。この雰囲気をそのままキャプチャーしてより多くの人々に視聴してもらい、この重要な目的のための資金調達ができるのは、Blackmagic Designのワークフローだけだと思います。秋のイベントで自分達がどのようなものを作れるのか、とても楽しみです。

Blackmagic Design導入事例:「Haymakers for Hope」の場合