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キヤノン株式会社、日本テレビ放送網株式会社(以下:日本テレビ)、株式会社読売新聞東京本社(以下:読売新聞)は、一般社団法人 日本映画テレビ技術協会が主催する、「MPTE AWARDS 2023」において、経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)を共同で受賞した。

日本テレビが放送するプロ野球中継「DRAMATIC BASEBALL」において、ボリュメトリックビデオ技術を活用したリプレイ映像の配信や番組演出を行うなど、これまでのスポーツ中継にはない新たな映像表現の確立と、それを実現した技術革新が評価され、今回の受賞に至った。

ボリュメトリックビデオ技術とは、100台規模のカメラで同時撮影した画像から、空間全体を3Dデータ化する技術だ。空間内をあらゆる位置・角度から捉える自由なカメラワークで、これまでにない映像表現を可能にする。撮影から映像生成までをリアルタイムに行うことができるキヤノンならではの特長を生かして、現在、スポーツ中継や音楽のライブ配信など、幅広い用途で活用されている。

キヤノン、日本テレビ、読売新聞による、ボリュメトリックビデオ技術を活用したプロ野球中継の取り組みは、東京ドームで開催された読売ジャイアンツの試合を対象に、2022年シーズンは計5試合、2023年シーズンは全試合で実施した。

まるでグラウンド内に入り込んだかのような選手目線の映像や、ファインプレーの瞬間に時間を止めて上下左右を自由に回り込むようなハイライト映像など、通常のカメラでは決して撮影できない革新的な野球中継を実現。また、2023年シーズンの一部試合では、撮影中のボリュメトリックデータからリアルタイムに作成したVR映像を、解説者がゴーグルを通して視聴し、その主観映像を放送に取り入れるなど、野球中継のさらなる進化を追求してきたという。

キヤノンは、今後もボリュメトリックビデオ技術の技術開発を進めていくとともに、映像体験価値の向上と放送文化の発展に貢献していくとしている。