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ARRIは、最上位機種であるのスタビライズドリモートヘッド「360 EVO」を発表した。最初の出荷およびSRH-360オーナー向けのアップグレードは、2024年第1四半期に開始される。

360 EVOは、SRH-360の成功に基づいて、パン軸だけでなくロール軸でも360°回転し、より堅牢な設計、またリモートシステムの統合を特徴としている。新しいGUIと複数のアクセサリはARRI TRINITY 2と共通であり、ハードおよびソフトマウントのスタビライザーオプションを独自に統合したラインナップとなっている。

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同社は、TRINITY 2の発売以来、オペレーターはレンズの光学中心周りをロール軸上で360°回転させる技術を活用し、クリエイティブ面でさまざまな可能性を追求してきたという。今回、同じ技術がARRI 360 EVO 3軸スタビライズドリモートヘッドにもスケールアップされた。ドラマやCM、ミュージックビデオなどの撮影の可能性が広がるとしている。

ヘッドをクレーンなどに取り付けたり、ライブ放送イベントの上部にケーブルカムを取り付けたりすることで、さらにダイナミックなロール軸ショットを実現できるという。

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360 EVOはTRINITY 2と同じソフトウェアプラットフォームで動作し、一般的で直感的なGUIがタッチスクリーンのリモートコントロールパネル上に表示される。これら2つの製品は、ケーブルやブラケット、異なるカメラを取り付けるためのSAMプレートも共有しており、ARRIのDRW-1(デジタルリモートホイール)や新しいDEH-2(デジタルエンコーダーヘッド)などの、同じツールで制御できる。そのためTRINITY 2のユーザーは、アクセサリを追加で購入したり、新しいワークフローを学んだりすることなく、360 EVOに投資できる。

両方のシステムを提供することで、プロフェッショナルはプロダクションへのサービスを拡大し、作業時間を増やし、セットアップ時間を短縮できる。

LBUS接続は、効率的なデジタルおよびメタデータのワークフローを可能にし、新しいソフトウェアとGUIは、バーチャルプロダクションを促進するため、長期的なUnreal Engineとの統合に焦点を当てている。

将来的には、正規のリピータークラウドサービスを利用することで、インターネット経由での360 EVOのプラグアンドプレイ制御が可能になるなど、非常に柔軟性のある制御オプションが提供されるという。

360 EVOは、リモートシステム統合、360°のロール軸回転、最大30Kgの可搬重量、コンパクトなサイズ、汎用性の高い接続性、大容量12/24Vカメラ電源や長い焦点距離にも対応する安定性を備えており、映画や放送市場において、高いコストパフォーマンスを提供する。