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ソニーピーシーエル株式会社(以下:ソニーPCL)は、2024年春より、日本国内におけるバーチャルプロダクション人材育成を目的としたカリキュラム「PXO’s VP Academy for VAD」の提供を開始する。

ソニーPCLが提供する育成カリキュラムは、アカデミー賞やエミー賞、VFX 業界のアカデミー賞と呼ばれるVESアワードの受賞歴を持つ米国ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント傘下のVFXカンパニーPixomondo Inc.(以下:PXO)が、バーチャルプロダクションで活躍できるVAD(Virtual Art Department)人材を育成するために開発したもの。すでにカナダ国内の教育機関でVAD アーティスト専門トレーニングとして提供されている。

ソニーPCLは、同カリキュラムの日本語対応と共に、理解を促進するための独自プログラムの開発を実施し、オンラインを中心に、スタジオでの実習も含めた複合的な育成カリキュラムの提供を行っていくとしている。

第一弾として、映像クリエイター向けのオンラインメディアを中心に事業を展開する、株式会社Vookが運営する「Vook school」を通じて、プロフェッショナル向けの実践講座をオンラインで提供する。

PXO’s VP Academy for VADについて

バーチャルプロダクションを活用した映像制作における新たな役割として期待される、VADのベーシックスキル習得を目的とするカリキュラム。オンラインでのオンデマンド学習を中心に、VFXの制作全般におけるバーチャルプロダクション活用の利点や必要とされるワークフロー、空間設計やライティングなどを含めたUnreal Engineの実践的な使い方など、必要な知識を習得できる。

Vook schoolについて

Vook schoolは、「映像クリエイターを無敵に。」をビジョンに掲げ、映像クリエイターを支援する事業を展開するインパクトスタートアップ企業Vookが運営する「プロの映像制作者を育てることに特化した実践型スクール」。

ソニーPCLは、同社が運営する「清澄白河BASE」を拠点に、大型LEDディスプレイを活用したバーチャルプロダクションの制作ソリューションを提供している。コンテンツ制作からスタジオ構築に至るまで、バーチャルプロダクションの国内普及を目指した様々な展開で、クリエイターの思いを形にしてきた。

今回の取り組みにより、日本におけるバーチャルプロダクション技術の担い手の育成と、バーチャルプロダクションのさらなる普及拡大を目指すと共に、ハリウッド水準の制作技術や高品質コンテンツ制作のためのクリエイティブアプローチを学ぶ教育環境を提供することで、コンテンツ制作環境の充実に貢献するとしている。

ソニーPCLの取締役執行役員常務の岡林豊氏は、次のようにコメントしている。

岡林氏:新しい技術を手掛けるクリエイター人材の育成は、日本での本格的なバーチャルプロダクションの普及に向けて大きな課題となっています。今回、最高峰のバーチャルプロダクション技術を持つPXO のノウハウを日本で提供することは、コンテンツ表現の可能性を高める最高の機会だと信じています。

PixomondoのChief Innovation OfficerのMahmoud Rahnama氏は、次のようにコメントしている。

Rahnama氏:PXOがソニーPCLとVookの協力のもと、日本でVAD教育を提供することは、将来を志す学生にとっても、映像業界のプロフェッショナルにとっても、画期的な一歩です。我々のバーチャルプロダクションのノウハウは、より実践的な学習効果を革新的にもたらすものです。今回のパートナーシップは、ナレッジを共有していくと共に、未来を創造していきます。そこはテクノロジーとクリエイティビティのボーダーを変え続ける世界だと考えます。