ニコンは、業務用シネマカメラの開発、製造、販売、サービスを行う米国のRED.com, LLC(以下:RED)の子会社化を発表した。REDの創始者であるJames Jannardならびに現社長であるJarred Landとの間で、同件の各種クロージング条件の充足を条件とした上で、REDの持分の全てを取得することを内容とする持分譲渡契約を締結し、REDを同社の子会社とすることの合意にいたったという。
REDは2005年の創業以来、映画やCM撮影などに使用されるプロフェッショナル向けのシネマカメラを手掛ける企業。同社は、独自のRAW圧縮技術による「RED ONE 4K」や最先端の「V-RAPTOR [X]」などのデジタルシネマカメラを開発するなど、シネマカメラ市場をリードする製品を多くリリースしてきた。REDの製品は、アカデミー賞の受賞をはじめとした数多くのハリウッド作品に選ばれており、世界中の監督やシネマトグラファーからその革新性と画質が高い評価を得ているという。
今回の子会社化により、製品開発における高い信頼性や映像処理技術、ユーザーインターフェイス、光学技術などの知見を持つニコンと、独自の画像圧縮技術やカラーサイエンスをはじめとしたシネマカメラにおけるノウハウを培ってきたREDの強みが一体化され、業務用動画機において特色のある製品開発が可能になる。双方の事業基盤やネットワークを最大限活用しながら、今後拡大が見込まれる業務用動画市場の開拓を目指すという。