SmallHDは、ポストプロダクションの最終的なカラーグレーディングや、撮影監督、DIT、ディレクターの重要な撮影現場でのモニタリング用に設計された31.5インチOLEDモニター「Quantum 32」を発表した。
Quantum32が搭載する量子ドットOLED自己発光型ディスプレイパネルは、2023年にノーベル賞を受賞した技術である。サムスンディスプレイが開発したQD-OLEDは、青色有機LED(OLED)からの高エネルギー光を、印刷された赤と緑の量子ドットの層に導く。量子ドットは光透過率が最大になるように最適化されており、量子ドットのサブピクセルが青色光で励起されるとフォトルミネッセンスとなり、非常に純粋な赤色光と緑色光を放出する。一方、青色光は直接透過する。その結果、従来の有機ELに比べ、人間の視覚に近い、非常に幅広いボリュームの色表現が可能にしているという。
同モニターは、サムスンディスプレイとのコラボレーションにより実現。世界をリードする量子ドットOLEDディスプレイ技術と、エミー賞を受賞したモニタープラットフォームを組み合わせることで、最高のモニター・ディスプレイを提供することがでたとしている。
モニター・オペレーティング・システムにはSmallHDのPageOSを搭載する。ELゾーン、ウェーブフォーム、ベクトルスコープ、Calmanを統合したモニターキャリブレーションウィザードなどの露光ツールを含む機能セットに加え、SmallHDの次のアップデートでは、以下の新機能やツールが追加される予定。
- シンプルになったカラーパイプのユーザーインターフェース
- 新しいロータリーコントロールノブにより、ツールや設定の触感的な調整が向上
- マルチビュー – 複数の入力、カラーパイプ、LUTSの比較
- フリートコントロールモニターネットワークアプリ
- ワイヤレスモニター制御用WiFiアダプターのサポート