Blackmagic Designによると、テキサス州ラボックを拠点とする、Hamil Bros Studiosが、Blackmagic Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラおよび編集、グレーディング、VFX、オーディオポストプロダクション・ソフトウェアであるDaVinci Resolve Studioを使用して、Champion Xpress Carwashのキャンペーン広告を制作したという。
テキサス州ラボックを市場とするジェイコブ・ハミル氏とロス・ハミル氏の兄弟は、困難な依頼には慣れているが、広告代理店のFlint Avenue Marketingから、Champion Xpress CarwashのスポットCMの制作を打診された際は、その機会に恵まれたことに興奮したという。
ロス氏は、次のようにコメントしている。
ロス氏：当初、締め切りまでの時間は7週間しかありませんでした。
ミーティングを終えるとすぐにシネマトグラファーのウィリアム・ヘルムスに連絡しました。
ヘルムス氏とハミル兄弟は、映像制作者たちのユーザーグループで出会い、互いに尊敬し合っていた。
ジェイコブ氏：ウィリアムがJ・スコット・ワーシントンをチームに引き入れ、私たちは慌ただしくコンセプトを練って撮影の準備を開始しました。
長年Blackmagic Designカメラを愛用しているヘルムス氏は、今回のスポットCM撮影にBlackmagic Cinema Camera 6Kカメラを使用した。
ヘルムス氏：このCMはシネマライクなルックにしたかったんです。さらに私はフルフレームで撮影したいと思っていました。
フルフレームで、浅い被写界深度で撮影した映像は特別だと思っています。さらにBlackmagicカラーサイエンスと組み合わせると、まさに私たちが望んでいたルックになりました。
ヘルムス氏は、Blackmagic RAWの固定ビットレート5:1ですべての撮影を行った。
ヘルムス氏：Blackmagic RAW以上に気に入っているコーデックはありません。容量は小さいのに、データや品質は保持されます。極めて効率的なコーデックだと思います。
各CMは、それぞれ困難な点や報酬が異なったが、「Hard Work」のCMは特に顕著であったという。撮影は馬の放牧場で行われ、撮影クルーたちは重要なショットを撮影するために、日の出前から作業を開始した。
ヘルムス氏：日の出をキャプチャーするため、朝4時30分に集合したのですが、凍えるほど寒かったですね。
しかし、田舎の牧場での撮影は最高でした。
撮影期間中は、風速13m以上の強風に耐えた日もあったという。
ジェイコブ氏：あれほどの強風では、感覚がなくなっていきますが、それだけの価値があったと思います。映像がそのことを物語っています。
ウィリアムは、私たちのビジョンを理解して素晴らしい仕事をしてくれたので、信じられないような素材を撮影できました。
「Hard Work」のCMのように、撮影とポストプロダクションにおけるクリエイティビティの融合が良い結果をもたらすことがあるという。
ロス氏：小型トラックの中からフロントガラスの方を見るショットがあります。
ポスプロで、牧場のフッテージと洗車のフッテージの繋げ方に悩んでいたのですが、ふと、Champion Xpressが自社ブランドの芳香剤を持っているのではないかと思いついたんです。調べてみるとやはり持っていたので、その日のうちにChampion Xpressのオフィスを訪れ、芳香剤を手に入れました。Cinema Camera 6Kをガレージに持ち出し、ポップアップ式のグリーンバックとBaby Cのスタンド、数台の照明を使用して、一瞬だけ芳香剤を風に吹かせました。幸運は私たちに微笑み、芳香剤は車の動きと一致して誰も気づきませんでした。
ロス氏とジェイコブ氏は、社内でDaVinci Resolve Studioを使用して編集作業を共有した。両氏とも、DaVinci ResolveにおけるBlackmagic RAWの効率を理解していたため、Blackmagic RAWのショットを気に入っていた。
ジェイコブ氏：それまでは、他のカメラのフォーマットに満足していませんでしたが、Blackmagic RAWについては熟知しています。
ワークフローで何が期待できるかわかっていましたし、1ヶ月という非常に厳しい納期でも、Blackmagic RAWとDaVinci Resolveを信頼して、可能な限り効率的に作業できることもわかっていました。
長尺のマスター編集の大部分を行ったのはジェイコブ氏であったが、同氏によるとスタッフは2人だけだが、ポスプロの監督はロス氏であると認識しているという。
ジェイコブ氏：ロスは、編集からVFX、サウンド、カラー、フィニッシングまで、すべての作業に対して辛抱強さを持っています。私は編集の手伝いやモーショングラフィックスを行っていますが、特にこのプロジェクトに関しては、舞台裏を担当しました。
DaVinci Resolveの素晴らしい点は、Blackmagic Cloudを使って同じプロジェクトで2人同時に作業できることです。ロスが30秒CMを編集している間に私が15秒CMを編集することができたんです。その後ロスが15秒CMをチェックし、私はマスタータイムラインでモーショングラフィックスの作業を行いました。
昔のやり方では、プロジェクト階層に膨大な数の編集用のXMLがあり、カラーの作業を経て、XMLが編集を正しく翻訳しているかどうか、そして他に矛盾が生じていないかどうかを確認する必要がありましたが、格段に効率が上がりましたね。
ポスプロは28日間で完成させることができました。これはDaVinci ResolveとBlackmagic Cloudのコラボレーションに依るところが大きいです。非常に効率的に作業を進めることができました
今回のプロジェクトは今までで一番大きな単発プロジェクトでしたが、適切なカメラと適切なNLEワークフローを使用していたので、自信を持ってプロジェクトに取り組めました。
