LC-Tecは、2024年9月13日~16日にアムステルダムにて開催されるIBC2024において、シネレンズ用電子可変拡散(EVD)フィルターシステム「LC-Tec EVD」を展示する(ブース番号:12.A42)。
LC-Tec EVDは、世界初のシネレンズ用EVDフィルターシステムで、現在プロトタイプとして稼働中であるが、マットボックスに装着できるように設計されており、シネマトグラファーやACは、拡散の強さを連続的に変化させることができるという。
EVDの設計は、LC-Tecの広範な研究、開発、および特許取得済みの液晶パネル技術から得た専門知識に基づいているという。同社の電子可変NDフィルターソリューションは、高精度と無視できるほどのケラレを評価され、複数の主要カメラメーカーに採用されているという。
EVDプロトタイプは、約10cm×14cmのガラスフィルターと小型コントローラーボックスで構成されている。EVDの最終的なフォームファクターは、最終的な製造パートナーによって決定される。撮影監督は、クリエイティブな効果を得るために、撮影中に拡散の強さを変化させることもできるようになるという。また、理論的には、ズーム中に焦点距離を変えて拡散強度を調整することも可能になる。また、ジブやクレーンのようなアクセスしにくい場所にカメラを置いたまま拡散を調整できる遠隔操作の可能性もあるという。
もう一つの世界初は、電子拡散をフィルターの選択された領域に異なる強さで適用できる可能性があることで、撮影監督にこれまで不可能だったレベルのコントロールを与えるという。例えば、この局所的な拡散は、肌のディテールや被写体に影響を与えることなく光源をブルーミングしたり、逆に肌のディテールをソフトにしてフレームの残りの部分の全体的な特性を保持したりするために使用できるという。
LC-Tec EVDは、2025年第2四半期にサードパーティ・メーカーに提供される予定。