株式会社NTTドコモ(以下:ドコモ)は、株式会社読売新聞東京本社(以下:読売新聞社)、株式会社読売巨人軍(以下:読売巨人軍)とオフィシャルDX推進パートナー契約の取り組みとして、世界初となる「IOWN※を活用した新たなプロ野球観戦」の創出をめざした「APN IOWN 1.0※を活用した東京ドーム巨人戦をリアルタイムで映像配信する実証実験」を2024年9月18日(水)に実施する。
読売新聞社、読売巨人軍がパートナー企業との協業において、「IOWN」を活用して巨人戦の試合の中継映像を東京ドームの場外で利用することは今回が初。
※IOWNとは光を中心とした革新的技術を活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソース等を提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想。
※APN IOWN1.0 とは、NTT 東日本と NTT 西日本が 2023 年 3 月に提供を開始した、通信ネットワークの全区間で光波長を専有するオールフォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network)サービス
背景
ドコモは、読売新聞社、読売巨人軍と2023年10月から、プロ野球の試合を現地で観戦していなくても没入感をもって楽しんでもらえるよう、「IOWN」を活用した新たなプロ野球観戦の検討を開始した。
IOWNの特性である「大容量」と「低遅延」の特性を活かして、高解像度な中継映像だけでなく、選手のバッティングやピッチングなどをさまざまな角度からの視点に切り替えることができる自由視点映像や球場内の観客席を映した没入映像などの複数の映像を、現地から直接壁と床が映像で囲まれた空間(以下:没入空間)に同時に伝送する。
これにより、球場で試合を観戦しているかのような体験ができる世界初の「IOWNを活用した新たなプロ野球観戦」の創出を目指すという。同実証の結果をもとに、マンションの共用施設等での提供の検討を進めていくとしている。
同実証の概要
巨人戦の中継映像やボリュメトリックビデオなどをAPN IOWN 1.0によりリアルタイムで没入空間へ伝送を行い、伝送時の映像トラブル有無および没入空間の構成等を検証していく。
検証項目
APN IOWN 1.0による中継映像・ボリュメトリックビデオの伝送
APN IOWN 1.0により、日本テレビから中継映像を、東京ドームからボリュメトリックビデオをリアルタイムでShibuya Sakura Stageの没入空間へトラブルなく伝送できるかを検証する。
中継映像・ボリュメトリックビデオ・没入映像を組み合わせた没入空間の検証
- 中継映像・ボリュメトリックビデオ・没入映像を組み合わせることで、没入空間が構成できるかを検証
- ボリュメトリック映像を指定したカメラアングルへスムーズに切り替えることができるかを検証
実証実験での各社の役割
会社名 | 役割 |
ドコモ |
本実証における没入空間の企画・開発 サービスの技術および事業性等の検証 NTT東日本の技術協力のもとにAPN IOWN 1.0の利用 |
読売新聞社および読売巨人軍 |
サービスの事業性等の検証 読売巨人軍の試合映像およびボリュメトリックビデオの提供 |
今後、没入空間に「FEEL TECH」などのドコモの技術やNTTグループの技術を掛け合わせ、アーティストをはじめとするさまざまなIPやドコモが運営する「IGアリーナ※」などのアリーナに活用していくなど、新たなライブビューイングの検討も進めるという。
※ IGアリーナは愛知県名古屋市で2025年の夏に開業予定。世界で初めて、開業時から「IOWN」を実装予定のアリーナ