アドビは、Premiere Proのアップデート「25.0」(2024年10月)を公開した。25.0 リリースには、強力な新しいコンテキスト認識プロパティパネル、新鮮でモダンなデザイン、新しいプロジェクトをより迅速に作成できる機能などが含まれている。
Premiere Proのプロパティパネル
新しいコンテキスト認識プロパティパネルには、最も頻繁に必要とされるツールが必要なタイミングでインテリジェントに表示されるため、新規ユーザーにとってはPremiere Pro を習得しやすく、経験豊富なプロにとっては効率が向上するとしている。
ビデオ、オーディオ、テキスト、グラフィックを調整するための状況に応じたコントロールがクイックアクションの付いた1つのパネルに表示されるようになり、必要に応じてワンクリックで追加ツールにアクセスできるようになった。
さらに、Premiere Pro では初めて、複数のクリップのプロパティを同時に変更できるようになった。
更新されたモダンなデザイン
Premiere Proでは、モダンで一貫性のある新しいデザインを採用する。2つのダークモード、1つのライトモード、1つのハイコントラストのアクセシビリティモードにより、外観と操作性をカスタマイズできる。
これらのモードを切り替えることで、現在の照明状況に基づいて読みやすさや視認性を向上させるかどうか、使用したいる環境と個人の好みに最適な設定を柔軟に選択できる。
よりきれいなフォントとタイポグラフィにより、読みやすさや他の Adobe Creative Cloudアプリとの一貫性が向上した。つまり、さまざまなアプリのツールの使い方を再度学習する時間を減らし、作成に多くの時間を費やせるようになるという。
新しいプロジェクト作成ダイアログ
Premiere Pro の新しいプロジェクト作成ダイアログでは、名前付け、ストレージの選択、テンプレートの選択、プロジェクト設定、および「読み込みモードをスキップ」などの機能を使用して、プロジェクトの作成がはるかに簡単になる。
キヤノンのサポートの拡張
キヤノンEOS C80カメラファイルをネイティブに操作する。ファイルを読み込んですぐに編集を開始できる。トランスコードは不要。
フィードバックをより迅速に提供
Premiere Pro 内で「ヘルプ」または「フィードバックを提供」を選択すると、アドビサポートコミュニティフォーラムに自動的にログインする。
修正された問題
以下を修正した。
- オーディオ
- ネストされたシーケンスのオーディオ波形がズームレベルに応じて正しくないことがあった
- キャプションと文字起こし
- 自動文字起こしがオフになっていると、読み込んだクリップでも言語の自動検出が実行されることがあった
- 編集
- シーン編集の検出が、リンクされていないオーディオビデオクリップのビデオ部分で実行されている場合、カットを追加するのに失敗することがあった
- プロジェクトパネルのアイコン表示でクリップを上にドラッグすると、クリップをドロップした後でもパネルが連続してスクロールすることがあった
- MacのCommand+JキーまたはWindowsのControl+Jキーが、カスタムキーボードショートカットとして使用されないことがあった
- エフェクト
- 照明効果を使用する際に、デフォルト設定からバンプレイヤーを変更すると、クラッシュが発生することがあった
- トランスフォームエフェクトのスケールを0未満に設定したり、シャッター角度を変更したりすると、画像の位置がシフトすることがあった
- スケール値を50%以下に設定すると、エフェクトが正しくレンダリングされないことがあった
- エフェクトコントロールパネルでキーフレームを含むエフェクトを合成クリップにペーストしても、キーフレームが含まれなかった
- 多数のマルチカメラシーケンスを含む一部の複雑なプロジェクトでは、プロジェクトを開いてから長時間経ってもメディアが保留状態になることがあった
- 形式
- 特定の形式のYUV 4:2:2 10ビットメディアの再生中に、断続的にクラッシュが発生することがあった
- 書き出した8K 10ビット 4:2:0メディアに緑色のフレームが表示されることがあった
- MXFコンテナでAVC LongGOPメディアを操作する際に、フレーム置換エラーが発生することがあった
- クリップを元のタイムコードからリニアタイムコードに変更した後、元のタイムコードに戻そうとすると、正しいタイムコードが表示されないことがあった
- 書き出し
- 書き出されたビデオには、ビデオが Photoshop で作成されたという誤ったメタデータが含まれている可能性があった