Pixotope、放送業界向けAI搭載グラフィックス統合ツール「Pixotope Reveal」発表

2024.11.25

Pixotopeは、放送業界向けAI搭載グラフィックス統合ツール「Pixotope Reveal」を発表した。同ソフトウェアは、従来のグリーンスクリーン、手動ロトスコープ、マッチムービング作業を必要とせず、2Dと3Dグラフィックのシームレスな統合を可能にする。

ピクソトープCEOのマーカス・B・ブローダセン氏は、次のようにコメントしている。

ブローダセン氏：Pixotope Revealは、放送技術の大きな飛躍を象徴しています。機械学習の力を活用することで、放送局は制作ワークフローを大幅に合理化しながら、より魅力的なコンテンツを制作できるようになります。

AI技術の急速な進歩を考えると、Revealのようなソリューションは放送局にとってすぐに主要な選択肢となり、最終的にはバーチャルスタジオ制作におけるクロマキーイングのような従来の手法に取って代わると予想しています。AIと機械学習の開発ペースは驚異的であり、我々は放送技術におけるこの変革の最前線に位置しています。

まったく新しい放送用ARの統合

Pixotope Revealは、放送用ARに新しいパラダイムを導入し、プレゼンターがリアルタイムでARグラフィックスと自然に対話することが可能となっている。同ソフトウェアの高度なAIは、あらゆる背景から画面上のタレントを抽出することができ、プレゼンターの前にも後ろにもシームレスにグラフィックを配置できる。ピクソトープのタレント追跡ソリューションと組み合わせることで、現実とバーチャルの完全な自然な統合と相互作用が可能になる。同機能により、放送品質の結果を維持しながら、従来のグリーンスクリーンが不要となるという。

ライブプロダクショングラフィックスの強化

Pixotope Revealは、ニュースやスポーツ番組における放送局のライブグラフィックへの取り組み方を変革するという。ニュース放送の場合、同ソフトウェアはストーリーテリングやプレゼンターに適応するダイナミックなデータビジュアライゼーションを可能にし、キャスターの世論調査データや天気図、金融チャートとの自然な対話を実現する。

スポーツ放送では、リアルタイムの統計や分析をライブアクションにシームレスに統合することができ、選手の統計、チーム分析、試合データなどが、単に画面上にオーバーレイされるのではなく、物理的な空間内に存在するように見えるという。

ピクソトープ製品担当SVPのギデオン・ファーバー氏は、次のようにコメントしている。

ファーバー氏：タレントと真に対話し、環境に適応するグラフィックスを作成する能力は、ライブ制作にとって画期的なものです。ニュースキャスターが選挙結果を説明するときでも、スポーツコメンテーターがプレー分析を説明するときでも、RevealのAI搭載の統合は、より没入的で有益な視聴体験を生み出します。

Pixotope Revealのアプローチは、複数のタレントを同時に抽出し、最大UHD解像度と60フレーム/秒のリアルタイム・パフォーマンスを維持しながら、1つのシーンで20人以上をサポートする。同機能は、複数のプレゼンターが登場するスポーツ番組や、ダイナミックなパネルディスカッションをフィーチャーするニュース放送で特に威力を発揮するという。

ハッピーエレファントCEOのシャ・リー氏は、次のようにコメントしている。

リー氏：ベータテストに参加して、Pixotope Revealは直感的でユーザーフレンドリーなツールだと自信を持って言えます。私のチームはすぐに使いこなし、短時間でテストを完了しました。

ブルーまたはグリーンスクリーン用に設計された従来のキーヤーとは異なり、Revealは現実世界の背景から被写体にシームレスにキーイングすることに優れています。Revealは、Pixotopeのグラフィックエンジンやサードパーティのグラフィックエンジンにフィルとキーを効率的に出力します。

私たちは、Revealが新しいメディアと従来のメディアの両方のアプリケーションで大きな可能性を持っていると信じています。