ソニーマーケティング株式会社は、地上波放送局と連携し、テレビCMのプログラマティック取引(*1)を実現する広告配信サービス「BROAD+(ブロードプラス)」の提供を2025年春に開始することを発表した。
*1 独自のプログラムによりデータ分析を行いながら広告枠をリアルタイムで売買する取引
BROAD+は、テレビCMの出稿効率化と広告効果の最大化を目的とした広告配信サービス。オンライン取引により、テレビCM出稿の運用をより手軽にするとともに、ソニーが保有、管理するテレビ視聴データを活用したテレビCMの出稿効果分析サービスを提供することで、より効果的な広告出稿をサポートする。広告効果のデータをオンライン上で随時確認できるため、より広告効果が高い出稿枠を選定したり、キャンペーン期間内に出稿枠を再調整し、より効果の高い入札を目指したりするなど、柔軟なプランニングと運用を実現するという。
なお、BROAD+のテレビCM販売連携第一弾として、2025年春に日本テレビ放送網株式会社の地上波広告在庫の取り扱いを開始する。
ソニーマーケティングはこれまでも、独自のデータを活用したテレビCM広告の出稿効果分析サービスを提供してきた。BROAD+の提供開始により、テレビCMの出稿プランニングからCM放映までをワンストップで提供し、多くの広告主・広告代理店へ地上波広告の効率的な売買機会を提供することを目指すという。
今後は、順次、他の放送局の広告在庫への接続を検討し、地上波広告の統合型のサービスとして、広告業界の活性化に貢献するとしている。
テレビCMのプログラマティック広告配信サービス「BROAD+」の特長
テレビ視聴データを用いた独自プランニング・効果分析
ソニーが保有、管理するテレビ視聴データを活用することで、各番組の視聴属性の傾向を推定し、その番組のポテンシャルを元にKPIに合わせた最適なプランニングが行える。放送されたテレビCMはリアルタイムで実数値を監視可能で、出稿運用の再調整を並行して行うことで広告効果の最大化が可能。
テレビCM出稿に対応したプログラマティック取引運用システムの実現
日本テレビのテレビCMで、インターネット広告と同様のリアルタイムなプログラマティック取引を実現するAd Reach Maxプラットフォーム(AdRM-Exchange)へ接続することで、インターネット広告のようなオークション形式によるテレビCMの買付を実現し、独自のロジックに基づいた入札運用を行う。
また、インターネット広告と同様にインプレッション、ユニークリーチやサイト来訪といった指標で広告効果を明瞭化する。
OTT広告(*2)等、ネット広告との統合効果分析
テレビCMの効果分析指標をインターネット広告と統一することで、OTT広告等別媒体への広告出稿との統合効果分析が可能になる。どの広告メニューの費用対効果が高かったのかを可視化することで、出稿広告媒体の投資意思決定に活用できる。
*2 OTT広告:インターネット経由の動画ストリーミングサービスにおいて、動画コンテンツ内で視聴者に配信される広告
日本テレビ放送網株式会社取締役執行役員である小山章司氏は、次のようにコメントしている。
小山氏:このたび、ソニーマーケティングの新しい広告ソリューション「BROAD+」の発表を心より歓迎いたします。
日本テレビは、アドリーチマックスプロジェクトとそのアライアンスを通じて、広告主や広告会社の皆さまに革新的な価値を提供することを目指しており、今回のソニーマーケティングがもたらす新たな技術に大きな期待を寄せています。これからの広告の未来をともに築いていけることを、心から楽しみにしております。
テレビ視聴データとは
ソニーのテレビ「ブラビア」での視聴動向について、お客様の同意を得て取得した情報に、広告配信用の識別子等の情報を紐づけたもので。350万台を超える機器から秒間で視聴データを収集し、全国各地から365日24時間のデータを統計化している。番組トレンド分析・CM視聴分析など様々な用途で、広告主・広告代理店・放送局などで活用されている。