Blackmagic Design導入事例:Peacockコメディ番組「LAID」の場合

Blackmagic Designによると、撮影監督ジャド・オヴァートン氏がPeacockの新しい人気コメディ番組「LAID」の撮影にBlackmagic URSA Cine 12K LFデジタルフィルムカメラを使用したという。URSA Cine 12Kは、同シリーズの最も面白いシーンのひとつをオープンゲートの220fpsで撮影するために使用された。

Peacockの新番組の中で最も人気のある番組となった同作は、ステファニー・スー演じるルビーの物語だ。ルビーは、かつての恋人たちが異常な死に方をしていることを知り、前に進んでいくためには、これまで付き合ってきた人たちの歴史を遡って過去と対峙する必要があることに気づく。

同作のディレクターはナナチュカ・カーン氏、撮影監督はオヴァートン氏が務めた。オヴァートン氏はこれまでに、ヒットシリーズ「Young Rock」やタイムトラベル・ホラーコメディ映画「ハロウィン・キラー!」など、いくつかのプロジェクトでカーン氏と仕事をしてきた。同氏は両作に加え、「Ghosts」、「Killing It」、「God’s Favorite Idiot」、「No Activity」などの番組で、様々なBlackmagic Design製のカメラを使用してきた。

Blackmagic Design導入事例:Peacockコメディ番組「LAID」の場合

「LAID」では、同氏は多様なフォーマット、レンズ、スタイルを組み合わせて撮影し、ルビーの元恋人たちが様々な壮絶または馬鹿げた方法で死にいたる際の過剰とも言える暴力的な瞬間や、スタントになることが多い愛らしい瞬間など、ロマンティックコメディと面白おかしくも異常な状況を行き来する様子を捉えた。

オヴァートン氏は次のようにコメントしている。

オヴァートン氏:かわいいシーンであっても、手加減なしの死亡シーンであっても、すべての瞬間が重要でした。非常に過激なシーンにおいては、ディレクターから、視聴者がそれぞれの瞬間に集中できるようにしつつ、そのシーンが番組の一部であると感じられるようにしてほしいとの意向を伝えられていました。

そこでルビーの目を通して死を映し出し、ルビーの反応を視聴者に見せることにしました。バーで野球の試合を観戦したり、プロ野球選手である元恋人の頭にボールが直撃する瞬間がスローモーションで映し出される様子を見てしまうなど、物事に対するルビーの反応がこの物語における本当の売り物です。

Blackmagic Design導入事例:Peacockコメディ番組「LAID」の場合

野球選手の早すぎる死に関しては、試合を放送するスポーツ局が、無惨な死の細部までを捉えた至近距離からのショットを繰り返し放送し続けたことを表現するために、高品質のスローモーションが必要だった。

同氏は、URSA Cine 12K LFでボールがぶつかった瞬間の映像とその後に続く不快な余韻を捉えた。カメラのラージフォーマットセンサーと16ストップのダイナミックレンジにより、ポストプロダクションで適切な処理を加えるのに十分なデータを確保できたという。

オヴァートン氏:URSA Cine 12Kは、「FB to the T(こめかみへのファウルボール)」のシーケンスを撮影するのに最適なカメラでした。本当に役立った機能のひとつは、様々な速度や解像度での撮影においてクロップする必要がなく、センサー全体を使用できるため、シーンを4Kオープンゲートの220fpsで撮影できたことです。

URSA Cine 12K LFに加え、同氏はBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K G2デジタルフィルムカメラを多数のリグとFaceTimeの画面用のショットに使用した。

Blackmagic Design導入事例:Peacockコメディ番組「LAID」の場合