Blackmagic Design導入事例:舞台「光の中のアリス」の場合

Blackmagic Designによると、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクによる舞台「光の中のアリス」がURSA Mini Pro 12K OLPFで撮影されたという。同作は舞台芸術のアーカイブおよびデジタルシアター化支援事業を行う一般社団法人EPAD (Eternal Performing Arts Archives and Digital Theatre)の支援のもとデジタルアーカイブされた。

「光の中のアリス」は、劇作家である松原俊太郎氏による戯曲を二人組の舞台作家、小野彩加氏と中澤陽氏が設立したスペースノットブランクが演出し、2020年に初演した作品。同作は、2024年に再演をはたし、初演に続き荒木知佳と古賀友樹、そして新キャストとして伊東沙保と東出昌大が加わった。

今回の公演では、文化庁が広く舞台芸術界と連携して進めるアーカイブ支援事業であるEPADの支援を受け、デジタルアーカイブの目的でURSA Mini Pro 12Kで撮影された。EPADは舞台映像、戯曲、美術、ポスター、その他資料のデジタルアーカイブ化や利活用を進めるとともに、その収録、保存、配信、上演、教育利用などの標準化と、その利用を可能にするための権利処理サポートを行っている。

Blackmagic Design導入事例:舞台「光の中のアリス」の場合

同プロジェクトの撮影とポストプロダクションを担当した日景明夫氏は次のようにコメントしている。

日景氏:EPADからの指定で8K60Pでの納品になるため、高解像度で撮影でき、かつ長時間安定して収録できるカメラが必要だったことからURSA Mini Pro 12K OLPFを選択しました。舞台全体の記録映像なのでカメラワークはなく、定点カメラで撮影しました。東出さんが開場中に登場するパフォーマンスの時点から撮影したため収録時間は2時間を超えました。外部SSDに収録しましたが熱対策をすることで安定して収録できました。

また、プロモーション用に稽古の様子を撮影してSNSにアップしていましたが、そこでもURSA Mini Pro 12KとBlackmagic Cinema Camera 6Kを使いました。

初代のBlackmagic Cinema CameraからBlackmagicのカメラを使っているので新しいカメラも戸惑うことなく使うことができました。納品は8Kでしたが、12Kで撮っています。大量のスモークが照明を反映する印象的な場面があるのですが、煙の表現の細かさは12K解像度ならではだと思いました。

稽古の撮影では、URSA Mini Pro 12Kを固定カメラとして、手持ちカメラはBlackmagic Cinema Camera 6Kを使っていたのですが、Blackmagic Cinema Camera 6Kのジャイロセンサーが強力で、手持ちでの撮影でもDaVinci Resolveでスタビライズが高精度でかけることができて、助かりました。

Blackmagic Design導入事例:舞台「光の中のアリス」の場合

DaVinci ResolveでのカラーコレクションにはDaVinci Resolve Micro Color Panelを使用したという。

日景氏:DaVinci Resolve Mini Panelも使っていたのですが、持ち運びができるところが気に入ってMicro Color Panelに切り替えました。Bluetoothで繋がるのが最高です。

筐体の質感など、Mini Panelの方が優れている点ももちろんありますが、価格も安くてこのモデルを出してもらってありがたいです。

Blackmagic Design導入事例:舞台「光の中のアリス」の場合