URSA Cine ImmersiveとDaVinci Resolveによる革新的ワークフローを披露!

2025年5月某日、Apple Vision Proの登場を契機に注目を集める“Immersive Video”をテーマとした招待制イベントが開催された。本イベントでは、Blackmagic Designの最新カメラURSA Cine Immersiveと、バージョン20でImmersive Video編集機能を強化したDaVinci Resolveによる、映像制作の最前線に迫るワークフローが披露された。

本稿では、会場の様子とともに、登壇者のセッション内容、そしてImmersive Videoが切り開く映像制作の未来についてレポートする。

Apple Vision Pro登場で加速するのImmersive Video潮流

イベントの幕開けは、株式会社TooによるApple Vision Proの概要とMacを活用した映像編集の紹介からスタート。次世代の視聴体験を切り拓くApple Vision Proのポテンシャルを再確認するとともに、それを支える制作環境の変化にも触れられた。

DaVinci Resolve 20 × Immersive Videoの進化

インターフェース180°のカメラが

続いて登壇したのは、Blackmagic Designのピーター・チャンバレン氏。DaVinci Resolveのプロダクトマネージャーであり、製品開発責任者として知られる彼が、自らの開発視点からDaVinci Resolve 20で新たに搭載されたImmersive Video編集機能を解説。

Cine ImmersiveのUI、これまでとは違う撮影方法、撮影監督のオペレーションも映り込むため、工夫が必要だ

Immersive Video映像に対応した編集ツール群やカラーワークフロー、エクスポート方法に至るまで、開発秘話を交えながら詳細な技術が語られた。

これは単なる映像編集の延長ではありません。空間を編集するという、新しい創造行為です。大きな潮流の始まりです。 考えてもしょうがない。とにかくやってみてください
— ピーター・チャンバレン氏

DaVinci Resolve 20で映像制作者は、Blackmagic URSA Cine Immersiveカメラで撮影した素材を用いて、編集、カラーグレーディング、空間オーディオのミキシング、Apple Immersive Video形式での書き出しを円滑に行える。

DaVinci Resolveは、Apple Immersiveワークフローをサポートするための新たなツールおよびパラメーターを搭載している。新たな機能であるバックドロップトラックもApple Immersive Video編集用に用意された新機能だ。 その中には空間オーディオのサポートも含まれる。

ワークフローがとにかくシンプルであることが強調されていた。

これにより、Blackmagic URSA Cine Immersiveカメラで撮影された映像素材を読み込み、Apple Vision Pro向けに編集、グレーディング、ミキシング、およびプロフェッショナルな書き出しを行うことが可能となる。

URSA Cine Immersiveの現場力を問う

セッション後半では、VR映像制作の第一人者である株式会社コンセント 渡邊 徹氏が登場。これまで300本以上のVRコンテンツを手がけてきた経験を踏まえ、質疑応答をファシリテーションした。参加者からの具体的な技術的質問にも丁寧に対応し、活発なディスカッションが繰り広げられた。

Immersiveは“映像”を超える表現へ

URSA Cine ImmersiveとDaVinci Resolveによって切り拓かれるImmersive Videoの可能性は、単なるテクノロジーの進化にとどまらない。表現者が“空間”を操るという新たな創造の地平を感じさせる一夜だった。 PRONEWSでは今後も、このような映像制作の未来を感じさせるテクノロジーと実践の現場に注目していく。