
Blackmagic Designによると、メキシコ系キューバ人のシンガーソングライター、ステフィ・ベルトの最新ミュージックビデオ「Mi Amor」が、Blackmagic PYXIS 6Kデジタルフィルムカメラを使用してBlackmagic RAWで撮影されたという。
ミゲル・サリナス氏が監督したこのミュージックビデオは、ノーカットのシーケンスに見えるよう撮影されており、ベルトの感情的なパフォーマンスに焦点を当てたミニマリスト的な美学を表現している。
「La Voz de Fuego(炎の声)」として知られるベルトのパフォーマンスは、亡き両親に敬意を表し、切望と感情の脆弱性というテーマを掘り下げている。柔らかな照明とクローズアップショットが曲の感情的な深さを強調しており、視聴者はアーティストとつながることができる。監督/シネマトグラファーとして30年以上の経験を持ち、数多くの長編映画や広告、ミュージックビデオを手がけてきたサリナス監督にとって、シネマライクなルックでありながら、曲に込められたメッセージが焦点となるよう、シンプルな表現を用いることが重要であった。
サリナス監督は次のようにコメントしている。
サリナス監督:ステフィと私は、共通の友人のおかげで一緒に仕事をするようになりました。ステフィのアルバム「La Raíz, Vol.1」の最初のミュージックビデオも私が手がけました。メキシコ系のキューバ人というステフィのルーツに敬意を表し、メキシコシティとハバナでBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kを使って撮影しました。それ以来、ステフィはミュージックビデオに関して私を頼ってくれるようになりました。

「Mi Amor」では、サリナス監督はBlackmagic PYXIS 6Kとそのフルフレームセンサーを存分に活用したという。
サリナス監督:このミュージックビデオは、マイクやアームチェア、幼少期の大切な思い出の品などが置かれた、シンプルな背景の前でパフォーマンスするステフィをカメラが追っています。
カメラマンは、ジンバルに取り付けたBlackmagic PYXIS 6Kでステフィを追い、500ワットの照明を1つ使って背景にステフィの影を映しています。カメラはISO 400に、レンズのアパーチャーはf/2.0に設定しました。PYXIS 6Kは、明るいシーンでも薄暗いシーンでも、優れた威力を発揮してくれました。
サリナス監督が希望どおりのルックを実現し、ステフィの魅力的なパフォーマンスをシネマライクに仕上げる上で、Blackmagic PYXIS 6Kのフルフレームセンサーは不可欠であった。「Mi Amor」を国際的なミュージックビデオ フェスティバルに出品するという目標があったことも大きい。
サリナス監督:フルフレームは、映画のスクリーンに映し出されるプロジェクトについて考える機会を与えてくれるため不可欠でした。また、撮影中にフレーミングを色々試すことや、必要に応じてポスプロでショットをリフレームすることもできます。
このセンサーとBlackmagicのカラーサイエンスを組み合わせることで、当初から狙っていた通りのトーンをキャプチャーすることができました。さらに、Backmagic RAWで撮影したので、ハードドライブのスペースを無駄にすることなく、ポスプロで比類のない画質を扱うことができました。

編集およびカラーグレーディングにDaVinci Resolve Studioを使用したことで、効率性がさらに向上し、全体的に洗練された仕上がりとなった。
サリナス監督:プロジェクトを開始するときはいつもDaVinci Resolveで作業するように依頼して、編集とカラーコレクションを同時に開始できるようにしています。必要に応じて、他のプログラムに頼らなくても、合成やビジュアルエフェクトを作成することもできます。
私は通常、カラーページで基本的な合成を作成し、さらに独自のエレメントのレイヤーを作成してノードで組み立てています。次にFairlightページでオーディオミキシングを行います。このワークフロー は非常にスピーディで効率的なので、予算と締め切りを守って予定通りにプロジェクトを納品できるという自信が得られます。
Blackmagic Designは、映像とミュージックビデオにおける作業の仕方を完全に変えました。今後のプロジェクトに関して、クライアントに提供できる作品の限界を押し広げていくことがとても楽しみです。


