
ライカは、2025年6月26日にウェッツラーで開催された記念イベントで「ライカI」へのオマージュとして「ライカM11-D」「ライカD-LUX 8」「ライカSOFORT 2」「トリノビット 10×40」4種類の&100 YEARS OF LEICA&限定モデルを発表する。
さらに同日、100万台目となるM型ライカ「ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」も発表された。この特別な逸品は1925年に写真の歴史とライカの伝統を定義した「ライカI #126」とともに公開される。また、「ライカI」の100年の歴史を記念した写真集「100 Leica Stories」も発売する。
それぞれの発売時期は以下の通り。
[2026年春]
- ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」セット(Leitz Anastigmat-M f 1:3.5/50mmおよびライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH. のセット
[2025年7月5日 (土) 発売]
- ライカD-LUX8 &100 YEARS OF LEICA&
- ライカ ゾフォート2 &00 YEARS OF LEICA&
[2025年7月]
- ライカ トリノビット 10×40 &100 YEARS OF LEICA&
- 写真集「100 Leica Stories」(英語版)
ライカは、今からちょうど100年前、ライカはライプツィヒ春季見本市にて「ライカI」を発表。1925年、世界初の量産型35mm判カメラとして登場した。この技術史における金字塔の誕生から100年を迎えるにあたり発表されるのが&100 YEARS OF LEICA&と題した特別限定モデルだ。
今回発表される特別限定モデルには「ライカD-LUX8」や「ライカ ゾフォート2」双眼鏡「ライカ トリノビット 10×40」そして2本のレンズがセットになった「ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」の特別なセットがラインナップされる。
101台限定「ライカM11-D」記念モデル
中でもこの「ライカM11-D」記念モデルは、全世界101台限定で製造される。単なる「ライカI」へのオマージュにとどまらず、M型ライカとして通算100万台目となる記念すべきモデルである。
このカメラには、シリアルナンバーとして「6000000」が付与され、精密さ、革新性、クラフツマンシップというライカを象徴する一台として位置づけられている。この歴史的な節目を讃えて「ライカM11-D #6000000」は、1925年に製造された世界初の量産型ライカカメラ「ライカI #126」とともに、ライツパーク内のLeica Weltにて展示される。
唯一無二の特別なセット「ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」

ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&は、過去と現在を見事に結びつける象徴的なモデルだ。この記念モデルには、歴史的価値を持つ2本の特別なレンズがセットになっている。
ひとつは、1925年に登場したライカ初のカメラ用レンズ「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」を現代に再解釈した「Leitz Anastigmat-M f3.5/50mm」。もうひとつは、現代ライカの名玉「ライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH.」だ。
「ライカM11-D」特別限定モデルは1925年に誕生した初代「ライカI」へのオマージュとして、外装の形状や素材にも徹底したこだわりが込められている。トップカバーとベースプレートには無垢の真鍮で、グロッシーなブラックラッカー仕上げが施されている。
また、ストラップ用の金具や赤い「Leica」のロゴをあえて省き、「ライカI」のスタイルを忠実に再現した。ニッケルカラーのアルマイト加工が施された操作部(シャッターボタン、電源スイッチ、露出時間設定ダイヤル)はアルミニウム製で、「ライカI」風のクラシックなクロスローレット加工が施されている。シャッターボタンを囲む化粧環や半円形のシャッターボタン、そして特に質感の豊かな本革の外装も、オリジナルデザインの要素を再現している。
さらに、ホットシューカバーに刻印された「100」のロゴや、化粧環に施された「Ernst Leitz Wetzlar」の白文字の刻印など洗練されたアクセントが特別限定モデル「ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」のデザインを完全なものとしている。
特別限定モデルの証として、アクセサリーシューには「ライカI」の初期シリアル番号の書式に倣った刻印が施され、「No 001」から「No 100」までの番号が振られている。特にシリアル番号「6000000」を持つカメラは「No 000」として特別な栄誉が与えられており、セットに含まれるレンズにも同じ番号が刻まれている。
ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA& :Leitz Anastigmat-M f3,5/50mm
1925年、「ライカI」は当時一体型だった「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」とともに発売された。このレンズは、後のM39マウントの交換レンズとは異なり、交換できない仕様だった。「ライカI」と「Leitz Anastigmat」のこの初期の組み合わせは、その後エルマックスレンズが取って代わるまで約150台しか製造されなかった。
誕生から1世紀の時を経て「Leitz Anastigmat 1:3.5 F=50mm」が復刻され、そのユニークな歴史を現代に甦らせる。現代版はMバヨネットを採用し、当時同様に沈胴式設計で最大限のコンパクトさを実現している。
このレンズでさらに特徴的なのは、外装に初めてアルミニウムを用い、ニッケルカラーの陽極酸化処理を施すことで、100年前の原点を想起させる仕上がりとなっている点だ。
ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&:ライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH.
セットに含まれるもうひとつのレンズ「ライカ ズミルックスM f1.4/50mm ASPH.」は、デザインと光学性能において、歴史と現代を見事に結びつけている。明るい開放絞り値、絞り開放でも優れた画質、なめらかなボケ味、そしてわずか45cmの最短撮影距離により、最新のカメラセンサーの性能を最大限に引き出す光学設計だ。
クラシックなクロスローレット加工が施された絞りリング、アルミニウムを基材にしたニッケルカラーのレンズ外装、そしてアルミ削り出しのグリップ部分など、デザインの細部にまでこだわりが光り、現行モデルとは一線を画す、記念モデルならではの特別感を演出している。
ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&:アクセサリー
アニバーサリーセットには、特別にデザインされたプロテクターと一体化型ストラップをはじめ、SDカードケースなど、コニャックカラーの上質なレザー製アクセサリーが揃っている。ドイツ製の高級感あふれるグロッシーブラックの木製ケースがこれらを美しくまとめ、セットの特別な価値を際立たせている。
ライカD-LUX8 &100 YEARS OF LEICA&

「ライカM11-D &100 YEARS OF LEICA&」とともに発表される3つの記念モデルそのひとつ「ライカD-LUX8 “100 YEARS OF LEICA”」は、シンプルで洗練されたフォルムにニッケルカラーのアクセントを施し「ライカI」を彷彿させるデザインが特徴だ。
ボディはM型ライカの質感を再現したブラックの合成皮革で覆われ、シャッターボタン周りには化粧環を配置。カメラ上部の操作部にはクロスローレット加工が施されている。また、このコンパクトカメラは、サムレスト、カバーキャップのモデル名刻印、そして赤い「Leica」のロゴをあえて省略。洗練されたデザイン要素として「100」のロゴがフラッシュシューカバーにあしらわれている。
ライカ ゾフォート2 &100 YEARS OF LEICA&

ハイブリッドインスタントカメラ「ライカ ゾフォート2」にも、洗練されたディテールが光る限定アニバーサリーデザインを採用。ブラックのみの限定カラーで展開される「ライカ ゾフォート2 &100 YEARS OF LEICA&」は、ニッケルカラーのレンズキャップとグロッシーブラックのフレームを特徴とし、カメラ上部には「100」のロゴがあしらわれている。
ライカ トリノビット 10×40 &100 YEARS OF LEICA&

「ライカI」誕生100周年を記念した特別モデルとして、双眼鏡のアイコン的存在である「ライカ トリノビット 10×40」も100本限定で販売される。手作業で研磨されたブラックアルマイト仕上げのボディ、高品質で耐久性に優れた人工皮革のカバー、ニッケルカラーのアクセントとクロスローレット加工が施されたデザインが、&100 YEARS OF LEICA&の特別なデザインコンセプトと見事に調和している。
ここでも赤い「Leica」のロゴはあえて省かれ、その代わりに「100」のロゴがレンズチューブの前面に配置されている。専用の双眼鏡ケースとストラップがセットになった、高級感あふれるコレクターズアイテムだ。
写真集「100 Leica Stories」

「ライカI」の100年の歴史は写真集「100 Leica Stories」には、100のストーリーを通じて人々がライカとともに歩んだ個人的な瞬間や象徴的な写真、技術的なマイルストーン、そしてカメラ開発舞台裏の貴重なエピソードを収めている。この記念書籍は「ライカI」が技術の粋を凝らしだけでなく、時代を映す歴史の証人としての地位を確立していることを改めて示しているという。

