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RE:Vision Effectsは、ResizeとEnhanceという2つのプラグインを含むソフトウェアパッケージである「REZup」バージョン2をリリースした。REZup V2は、クリエイティブ・コモンズの画像と同社独自の画像を少し加えてトレーニングされた、2つの新しい機械学習モデルを導入している。

約3年前にリリースされたREZupの初期バージョンは、常にランチョスフィルターよりも優れた品質を目指し、高品質なアップスケーリングを実現した。今回のREZup V2では、ビデオアップスケーリング能力が大幅に向上し、特に解像度を4倍にする処理(例:HDから8Kへの変換、入力1ピクセルが出力16ピクセルになる)に長けているという。

REZup V2は、4倍のアップスケーリングが可能な2つの新しいモデルを導入している。

  • DNN 3(ディープニューラルネットワークメソッド3):幅広いコンテンツに適した汎用モデル
  • DNN 2:顔に特化した処理を特徴とし、クローズアップショットに最適である。髪の毛の細かいディテールを保持するのに優れ、アニメスタイルのビデオで非常に優れた性能を発揮

同社は初期のプレイリストを用意しており、YouTubeプレイヤーを2160Pに設定して確認することを推奨している。

新モデルはAMD、NVIDIA、Apple SiliconのGPUに対応。また、Intelの新しいディスクリートGPU「Arc B60」での動作も期待されており、同社は所有者に対してテストへの協力を呼びかけている。

  • REZup Enhance:フッテージの画質を向上させるために必要なステップをスマートにガイドする。ルック、シャープネス、ディテール、コントラストを好みに応じて制御・調整できる
  • REZup Resize:分数スケーリング、半透明、拡張ダイナミックレンジを引き続きサポートする。標準解像度(SD)コンテンツの4Kへのアップスケーリング、低解像度の生成AIビデオの解像度向上、超高解像度のLEDビデオウォール設備の作成、古い720Pや1080Pの映画のリマスターに最適である。結果を向上させるためのノイズ除去オプションも含まれている。レンダリングに時間のかかるCGにも非常に有効で、ビット深度を失うことなく、また中間ビデオファイルを必要とせずに簡単にパイプラインに組み込むことができる

Twixtorと組み合わせることで、REZup ResizeはVRフッテージを新しいデバイスと互換性のある形式に変換したり、ディテールを損なうことなくビデオをリフレームしたりすることができる。

REZupの価格は189.95ドルである。V1からのアップグレードは39.99ドル。REZupはEffectionsバンドルにも含まれている。

REZupは、Adobe After EffectsやPremiere、Blackmagic Design DaVinci ResolveやFusion、Apple FCPやMotion、Assimilate Scratch、Foundry Nuke、Hs-Art DiamantやFilm Buster、Autodesk Flame、BorisFX Silhoutte、その他のOpenFXホストなど、多くのホストアプリケーションで利用可能である。DNN 2と3は、Flame Linuxではまだ利用できない。外部アプリケーションやオンラインサービスは不要で、お気に入りのアプリ内で直接動作する。

※ただし、これらの新アップスケーリングモデルは、GPUの処理能力とメモリに高い負荷をかけるため、使用するPCのスペックには注意が必要だという。同社によると、例えば1080pから8Kへのアップスケールには、最低でも8GBのVRAMが必須となる。より高解像度の処理を安定して行うには、12GB以上のさらに大容量なVRAMが有効だとしている。