ソニーは、スタジオ品質の音楽制作を可能にする、クリエイター向け密閉型モニターヘッドホン「MDR-M1」を2025年9月19日に発売する。希望小売価格はオープン、市場推定価格は税込45,000円前後。
MDR-M1は、高い遮音性を実現する密閉型音響構造に加えて、独自開発のドライバーユニットを搭載し、超広帯域での正確な音源再生を実現。また、軽量で快適な装着性を備え、幅広い環境において、本格的な音楽制作が可能としている。
主な特長
1. 独自開発ドライバーユニットによる超広帯域再生と遮音性の高い密閉型音響構造
独自開発のドライバーユニットを搭載し、超広帯域再生(5Hz–80kHz)を実現。適度に柔軟なエッジ形状と剛性のあるドーム形状を兼ね備えることにより、十分な量感の低音域を低歪で再生できるとともに、超高音域も正確に再現するという。
また、密閉型音響構造により、音漏れを軽減し、高い遮音性を実現。そのため、MDR-M1はレコーディングやミキシングなどの様々な制作プロセスにおいてクリエイターの音楽制作に適している。さらに、ハウジング上に設けたポート(通気孔)によって低音を制御するビートレスポンスコントロールを採用し、振動板の動作を最適化することで、クリアな低音再生を実現するという。
2. サウンドエンジニアとの共創による高音質設計
MDR-M1は、音楽制作スタジオBattery Studios、Power Station at BerkleeNYCのサウンドエンジニアと製品テストを重ね、ドライバーユニットの仕様検討や音質の調整などを共同で行っている。
Battery Studios マスタリングエンジニア マイク・ピアチェンティーニ氏は、次のようにコメントしている。
ピアチェンティーニ氏:マスタリングエンジニアである私たちは、常に変化するスピーカーシステムをはじめ、様々な環境で制作された楽曲を、各ストリーミングや配信サービスのフォーマットに適した音質に調整する作業が求められます。制作プロセス全体を通じて、ニアフィールドモニタースピーカー、マスタリングスピーカー、あるいはイマーシブスピーカーセットアップのいずれを用いて作業する場合にも、正確なリファレンスとなるヘッドホンを使用することが重要です。
今回、ソニーの設計チームと協力し、様々な使用ケースにおいて、あらゆる周波数帯域で正確な音を再現する製品開発に取り組みました。
MDR-M1は、スタジオで聴いている音をエンドユーザーに最良の形で届けたいと考えるクリエイターにとって最適なヘッドホンです。

Power Station at BerkleeNYC レコーディング・ミキシングエンジニアのアキヒロ・ニシムラ氏は、次のようにコメントしている。
ニシムラ氏:MDR-M1の音のバランスは、Power Station スタジオAのコントロールルームで聴く印象に非常に近いです。レコーディングセッションでは、ミュージシャンや歌手が演奏や歌唱をする際に、彼らがモニターヘッドホンを通じてどのような音を聴いているかに気を配ることが重要です。
MDR-M1は、まるでコントロールルームのモニタースピーカー環境で聴いているかのような感覚で、ミュージシャンとお互いの音を聴き比べながら制作することが可能です。また、快適な装着性で長時間のセッションでも制作に集中することができます。
このヘッドホンがすべてのレコーディングセッションの標準モニタリングシステムになることを願っています。

3. 長時間使用にも快適な装着性と多様な環境に対応可能なケーブル
約216gと軽量な本体設計に加え、気密性を高める厚手の低反撥イヤーパッドを採用しており、長時間の作業による負荷低減と装着時の安定性を両立している。
また、ケーブルの本体側は着脱可能となっており、不慮のケーブル断線にも対応しやすい仕様となっている。φ3.5mmステレオミニプラグからφ6.3mmステレオ標準プラグへのネジ式のプラグアダプターを付属しており、様々な機器との接続が可能。さらに、長さ2.5mのケーブルに加えて、接続機器や使用環境に応じて選べる1.2mのケーブルも付属している。
主な仕様や詳細については、商品サイトをご確認のこと。
先行展示
今回発売する新商品は、ソニーストア 銀座、ソニーストア 札幌、ソニーストア 名古屋、ソニーストア 大阪、ソニーストア 福岡天神にて、2025年8月27日(水)より展示する。
また、ソニーストアにおいて開発者によるトークイベントを開催予定。詳細は以下サイトにて後日発表とのこと。