DxOは、アナログフィルムの表現をデジタル写真で再現するソフトウェアの最新版、「DxO FilmPack 8」の提供を開始した。このバージョンでは、新たな機能の追加と既存機能の強化が行われている。

DxO FilmPack 8はmacOSとWindowsに対応しており、同社のオンラインショップで入手可能。新規ライセンスの価格は税込14,999円、旧バージョンからのアップグレードは税込8,999円で提供される。また、30日間の無料体験版も用意されている。

写真の歴史を探るタイムワープモード

主な新機能の一つとして、「タイムワープモード」が搭載された。これは、スライダー操作によって写真の歴史を遡るように、各時代の象徴的なフィルムのスタイルを視覚的に確認しながら適用できる機能である。

それぞれのレンダリングは、色合いだけでなく、フィルムグレインやトーン、表面の質感にいたるまで再現される。さらに、時間の経過による印画の風合いを再現する「経年変化」スライダーも導入された。

タイムワープ:タイムトラベル

タイムワープ

Adobe Photoshop内でシームレスに編集

また、他の編集ソフトウェアとの連携も強化されている。今回のアップデートによりAdobe Photoshopとの完全な統合が実現し、Photoshopの作業画面内で直接DxO FilmPackのフィルムレンダリングを適用することが可能となった。これにより、アプリケーションを切り替えることなく、一貫したワークフローで編集作業を進めることができる。Adobe Lightroom ClassicやDxO PhotoLabとの互換性も維持されている。

Photoshopとの連携

15種類の新しいフィルムレンダリング、クラシック映画から現代のカラーまで

収録されるフィルムレンダリングも拡充された。新たに15種類のアナログフィルムシミュレーションが追加され、その総数は153種類となった。追加されたのは、タングステン光下での撮影に適した「CineStill 800T」や、独特の粒状感と色彩を持つ「Harman Phoenix 200」などである。

スキャンされたフィルム向けのツール

さらに、フィルムスキャンを行うユーザー向けのツールとして「スキャンフィルム最適化ツール」が導入された。このツールは、スキャンしたネガフィルムの画像をワンクリックで反転させ、10種類以上のプリセットカーブを用いて色やトーンのバランスを調整することができる。デジタルカメラユーザー向けには、富士フイルムやソニーのカメラの色再現性に触発された4つの新しいレンダリングも追加されている。

アップグレードされたクリエイティブエフェクト

このほか、光漏れやフレーム、テクスチャといったクリエイティブエフェクトは、すべて高解像度の画像に対応するよう更新され、現代の高画素カメラで撮影されたデータに対しても品質を維持したまま効果を適用できるようになった。

今回のアップデートは、アナログ写真の持つ豊かな表現力をデジタル環境で手軽に利用したいと考えるユーザーに対し、より深く、そして効率的な編集手段を提供するものと言えるだろう。