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True Lens Services(以下:TLS)は、オリンパスOMレンズのリハウジングサービスを開始したと発表した。これにより、米谷美久氏が設計したクラシックレンズを現代の映画制作用途に適応させることができる。

1970年代初頭に登場したオリンパスOMシリーズのレンズは、コンパクトな設計と優れた光学性能で評価されてきた。そのシャープネスや自然な描写はフィルムメーカーからも支持を集めているが、オリジナルのスチルカメラ用鏡筒は、現代のシネマ制作の現場で求められる耐久性や操作性を満たしてはいなかった。

今回のリハウジングにより、TLSはオリンパスOMレンズのヴィンテージな描写特性と、現代的なシネレンズとしての性能の両立を目指すとしている。

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フローティング機構を維持し、全域で画質を担保

多くのOMレンズは、フォーカス距離に応じてシャープネスを維持するためにフローティング機構を採用している。TLSは、一部の例外(50mmマクロ)を除き、このフローティング機構をリハウジング後も維持することで、フォーカス全域で一貫した解像度とコントラストを確保するとしている。

可変カム設計で高精度なフォーカス操作を実現

リハウジングされたすべてのOMレンズには、可変カム方式のフォーカスメカニクスが採用される。これにより、無限遠付近ではゆっくりと、近接域ではより敏感にフォーカスが移動するため、フォーカスプラーはセット全体を通して高精度な操作が可能になる。

18mmから135mmまで対応

TLSによるオリンパスOMレンズのリハウジングは、18mmから135mmまでのレンズに対応。手持ちのレンズをリハウジングに出すか、リハウジング済みのレンズを直接購入することができる。

主な特徴とメリット

  • 軽量・コンパクトな設計
  • 滑らかで正確なフォーカス操作を可能にする可変カム設計
  • 円形絞りによるボケ味の向上
  • 現代のフルフレームセンサーに対応
  • 耐久性のある鏡筒と正確なフォーカスマーク
  • オリジナルの光学特性を維持

TLSのオリンパスOMリハウジングレンズは、同社ウェブサイトおよび正規代理店を通じて注文可能となっている。