一般財団法人日本カメラ財団(以下:JCII)が主催する「歴史的カメラ審査委員会」は、2025年の「日本の歴史的カメラ」として4機種を選定したと発表した。
「日本の歴史的カメラ」は、日本のカメラ発展の歴史を後世に伝えることを目的としたもので、一年間に発売された国産カメラの新商品の中から「技術史的に意義のある日本最初の試みがなされているもの」や「市場において特に人気を博するなど、歴史的にみて意義のあるもの」を厳選している。
審査は、中立的な立場にある専門家や学識経験者から構成される「歴史的カメラ審査委員会」によって行われる。
今回選定された4機種は以下の通り(発売日順)。
2025年の歴史的カメラ 選定機種
FUJIFILM GFX100RF(富士フイルム/4月10日発売)
35ミリ判フルサイズを超える43.8×32.9ミリの大型撮像素子(1億200万画素)を搭載したレンズ一体型デジタルカメラ。
スペック:SDメモリーカード(×2)、EVF、3.15型液晶モニター
SIGMA BF(シグマ/4月24日発売)
アルミインゴットから削り出された継ぎ目のないユニボディ構造が特徴。感圧式のハプティックボタンを採用したミラーレスカメラ。
スペック:2460万画素フルサイズCMOS、内蔵メモリー(約230GB)、3.15型液晶モニター
FUJIFILM X Half (X-HF1)(富士フイルム/6月26日発売)
縦位置撮影をメインに据え、撮像素子を縦に配置したユニークなデジタルカメラ。2コマを1組にする「2in1」モードやフィルムカメラモードを搭載。
スペック:1774万画素 1型CMOS(13.3×8.8ミリ)、SDメモリーカード、透視ファインダー、2.4型液晶モニター
Nikon ZR(ニコン/10月24日発売)
ニコンとREDの技術が融合したデジタルシネマカメラ。高い技術力を結集しながらも低価格化を実現した点が評価された。
スペック:2450万画素フルサイズCMOS、CFexpress Type B/XQD、micro SD、4.0型液晶モニター
歴史的カメラ審査委員(敬称略、五十音順)
櫻井龍子(委員長・日本カメラ財団 理事長)、市川泰憲、河田一規、佐々木秀人、鈴木誠、豊田堅二、中村文夫、圓井義典、山本一夫