ライカカメラ社(以下:ライカ)は、初の焦点距離35mmのノクティルックスレンズ「ライカ ノクティルックスM f1.2/35 ASPH.」を新たに発表する。2026年2月発売予定だ。
1966年の発売以来、「ノクティルックス」という名称はライカにおいて光学における最高水準のクラフツマンシップを象徴する存在となっている。その由来は、ラテン語の NOCTU(夜)LUX(光)からで、その並外れた明るさを表している。開放絞り値がf0.95のノクティルックスレンズは、光学技術開発の頂点に位置すると評価されており、従来の枠を超えた創造力を引き出し、画像にひときわ優れた視覚的な美しさを与えるという。
他のノクティルックスレンズと同様、最新モデルも、卓越した明るさと最高の描写性能を実現。「ライカ ノクティルックスM f1.2/35 ASPH.」ならではの鮮明でコントラスト豊かな、個性あふれる独自の画像が得られる。絞り開放での浅い被写界深度により被写体を背景から際立たせ、ビロードのように滑らかなボケを生み出し、写真に豊かな奥行きとシネマティックな雰囲気をもたらす。
また、絞り込むことで被写界深度を意図的に広げることができる。複雑な光学構造に組み込まれたフローティングエレメントによって、最短撮影距離から無限遠まで、フォーカス範囲全域で安定した性能が保証される。
これまで、ノクティルックスレンズは50mmと75mmの焦点距離がラインナップされていた。新しい「ライカ ノクティルックスM f1.2/35 ASPH.」の登場により汎用性の高い焦点距離35mmでもその描写を得られることになる。
軽量な広角レンズと自然な遠近感の完璧な組み合わせは、ポートレート、ルポルタージュ、ストリートフォトグラフィー、自然光での撮影などに最適だ。被写体が明確に際立ち、背景との自然なつながりによってその場の雰囲気や状況がしっかりと伝わるという。
この新しいレンズでは「ノクティルックス」シリーズで初めて最短撮影距離を50cmまで近づけられるようになった。とりわけ「ライカM EV1」カメラの高解像度の内蔵電子ビューファインダーと組み合わせることで、フォーカス全域にわたり快適なピント合わせが行える。レンジファインダー式のM型ライカでは、光学ファインダーを使って70cmまでの距離に焦点を合わせることができる。
70~50cmの近距離では、背面モニターまたはビゾフレックス2のビューファインダーを使ってライブビューでピント合わせを行う。この時、「ライカ ノクティルックス M f1.2/35 ASPH.」の大きなフォーカスリングの回転角度によって、正確かつ繊細な作業が可能となる。
精緻な解像度のイメージセンサーを搭載したM型ライカ向けに最適化された「ライカ ノクティルックスM f1.2/35 ASPH.」はウェッツラーで設計され、すべて手作業で仕上げられている。その開発には数十年の経験と、特殊ガラス素材の加工やウェッツラーで製造された非球面レンズの要素など最先端の製造技術が結集されている。
光学構造は、5群10枚のレンズで構成されており、その中には3枚の非球面レンズが含まれている。フローティングエレメントにより、フォーカス範囲全体で安定した描写性能を発揮する。内蔵のレンズフードは迷光や反射を低減し、逆光時でも高いコントラストと鮮やかな色再現を実現する。長さわずか5cm、直径6.5cm、重量416gというコンパクトなサイズもまた、この新しいレンズの魅力だとしている。
仕様
| 画角(対角/水平/垂直) | 35mm判換算(24x36mm)において 63.3° / 54.3° / 37.7° |
| レンズ構成 | 5群10枚 |
| 非球面数 | 3面 |
| 入射瞳位置 | 24.5mm |
| 合焦範囲 | 0.5m~∞ |
| スケール | メートル(m)、フィート(ft) |
| 最小撮影面積 | 35mm判換算 277×416mm |
| 最大撮影倍率 | 1:11.6 |
| 絞り設定方法 | クリックストップ絞り、目盛り間の中間値設定可 |
| 最小絞り | 16 |
| 絞り羽根枚数 | 11 |
| レンズマウント | ライカMマウント(6ビットコード付) |
| フィルター取り付け部 | E49 |
| レンズフード | 組み込み式 |
| 寸法 | 長さ 約50.2mm、直径 約64.6mm |
| 質量 | 約416g |