Blackmagic Designの発表によると、株式会社テルミックが2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において、Blackmagic Designワークフローを使用し、万博会場で行われたイベントのライブプロダクション、中継、およびYouTube配信を行ったという。
株式会社テルミックはテレビ、舞台、コンサート、イベントなどにおけるLEDビジョン・電飾・機構の設計、製作、設営、操作およびレンタルを手掛けており、その技術はスタジアムクラスのコンサートや様々なジャンルのテレビ番組、イベントで活用されている。
同社の親会社である三精テクノロジーズ株式会社は、ジェットコースターなどの遊戯機械、舞台設備、エレベーターといった大型設備を作るメーカーとして、グループで世界中のテーマパークや、国内有数の劇場・ホールに製品を納入している。同社は1970年の大阪万博や2005年の愛・地球博にも導入実績があり、今回の大阪・関西万博ではテルミックと協働でEXPOホール「シャインハット」(以下:EXPOホール)に吊物機構、照明および映像装置を納入した。
EXPOホールは、約1,900席を備えた円形劇場で、開閉会式や音楽、演劇、フォーラムなど多目的に活用された。鉄骨造の2階建てで、床面積は8203.91m2、円形ステージ直径は18m、16台の大型プロジェクターを設置し、ホール内360°のプロジェクションマッピングが可能。このほか、万博に参加する国・地域や国際機関(公式参加者)が日替わりで「ナショナルデー」や「スペシャルデー」などを催すEXPO ナショナルデーホール「レイガーデン」(以下EXPO ナショナルデーホール)でも設備納入を行った。
株式会社テルミック事業開発部の根岸健次郎氏は、次のようにコメントしている。
根岸氏:EXPOホールは万博会場でも最大規模のホールで、プロジェクションマッピングシステムの施工と運営を受注しました。会期中の184日間、開会式や閉会式を含む様々なイベントがこのホールで開催されました。ライブ中継・配信システムについてはジャパンブロードキャストソリューションズ株式会社に機材選定およびシステム設計・施工を依頼しました。またEXPOホールの隣にあるEXPO ナショナルデーホールでも、ほぼ同様の映像システムを導入し、イベントの中継、ライブ配信を行いました。
ジャパンブロードキャストソリューションズ株式会社の江南氏は、次のようにコメントしている。
江南氏:EXPOナショナルデーホールは3面の大型LEDが設置されており、そこに映像を表示するためのシステム、EXPOホールは会場の360°プロジェクションマッピングシステムの核であるメディアサーバーに映像を送信するライブ中継システムを構築しました。
4K60pフォーマットに対応、B4ズームレンズが使用でき、ライブ配信が可能という条件のもと、Blackmagic Designの機材を中心にシステムを構築しました。EXPOホールに関しては、弊社も運用オペレーションを担当させていただきました。両ホールともほぼ同一の機材構成のため、万一の際にもバックアップ体制を確保でき、安心して運用できました。
各ホールにはBlackmagic URSA Broadcast G2、Zoom Demand、URSA Studio Viewfinder G2、Camera Fiber Converter、Studio Fiber Converterが3式設置され、スイッチャーにはATEM 4 M/E Constellation 4KおよびATEM 1 M/E Advanced Panel 10が使用された。さらにカメラコントロールとしてATEM Camera Control Panelを導入。VTRの再生や収録用にHyperDeck Studio Pro 4K、配信用にBlackmagic Streaming Encoder 4Kが使用された。
江南氏:EXPOホールでは、大型映像の出力の切り替え補助としてATEM Micro Panelも導入しました。またライブ配信では、会場内の映像とは別のスイッチングが必要だったため、ATEM Mini Extreme ISOを使用しました。さらに海外スタッフ、イベント主催者など映像送出用のメディアサーバーやPC・カメラなど持ち込むので、より多くの入出力、フォーマットに対応できるようにMini ConverterやTeranex Mini、Teranex AVを多数導入しています。Broadcast G2はB4マウントに対応しているので、大型望遠レンズも状況に応じて使用しました。
EXPOホールは会場が広いため、ホール内の映像伝送にはMini Converter Optical Fiber 12Gを多数使用し、光ファイバーによる信号伝送を行ったという。また、会場内の返しモニターの出力切り替えにはBlackmagic Videohub 10×10 12Gが使用された。
江南氏:コンバーターやルーターを組み合わせることで、クライアントの要望に応じた柔軟な映像切り替えおよび伝送が可能となりました。
根岸氏:開会式では、両会場を光回線で結び映像・音声を伝送することで、EXPO ナショナルデーホールでのオーケストラ伴奏に合わせてEXPOホールで国歌独唱を行う演出が実施されました。機材を同一メーカーで統一したことで、機器のセッティングからオペレーションまでスムーズに行うことができました。
株式会社テルミック事業開発部への問い合わせはこちら。