伊藤忠ケーブルシステム株式会社は、株式会社アイ・キャンにセラゴン・ネットワークス社製ミリ波無線機「IP-50E」を納入した。
本件は、山口県大島郡周防大島町における情報通信インフラ高度化の取り組みの一環として実施され、実測平均9.2Gbpsを超える高速通信を実現した。
導入の背景と課題解決
ケーブルテレビ事業者において、離島や山間部など物理的に光ファイバーケーブルの敷設が困難な地域への通信インフラ整備や大容量化は、多大なコストと工期を伴う大きな課題となっている。
今回、アイ・キャンが管轄する山口県大島郡周防大島町の神浦と浮島の間、約3.41kmの海上区間において、現行の無線システムから通信速度および品質のアップグレードが急務となっていた。
同システム導入による成果
今回、伊藤忠ケーブルシステムは長距離無線通信ソリューションとして、セラゴン社製ミリ波無線機「IP-50E」を提案・納入した。設置完了後の性能測定(トラフィックジェネレータを使用した実行速度測定)において、A系統・B系統ともに上り下りで平均約9.2Gbps(9,256Mbps〜9,263Mbps)という、光回線に匹敵する極めて高い実効スループットを記録した。これにより、海を隔てた約3.41kmに及ぶ海上区間であっても、安定した超高速通信網の構築が可能であることを実証した。
セラゴン社製「IP-50E」ソリューションの特長
- 光ケーブル敷設困難エリアへの適用:海越し、河川、山間部など、物理的な配線が難しいエリアのバックボーン回線を無線で接続可能。
- 既存システムからの大幅なグレードアップ:実測で約10Gbps(伝送距離3km程度)クラスの大容量通信を実現し、既存の通信インフラの速度と品質を大幅に向上させる。
- 短期間・低コストでの構築:光ファイバーの敷設工事と比較して、工期を大幅に短縮し、導入コストを抑えながら光回線に匹敵する大容量の通信環境を構築できる。
社会的意義:地域間の通信格差解消への貢献
同事例は、光ファイバー敷設が困難な地域の通信課題を解決する画期的なモデルケースとなる。伊藤忠ケーブルシステムは、今後も全国のケーブルテレビ局へ向けて、光回線の代替やバックボーン拡充の手段として本ソリューションを提案し、地域社会のインフラ整備とデジタル化の推進に取り組んでいく方針だとしている。