DxOは、RAW現像ソフトウェア「DxO PhotoLab 10」の提供を開始した。macOSおよびWindows向けにDxOのウェブサイトで提供される。新規ライセンスは32,900円、DxO PhotoLab 8または9からのアップグレードは16,900円。
バージョン10では、新たなマスキングツールやカラーグレーディング機能、AI支援ワークフロー、Affinityとの連携機能などを搭載した。
プロダクト戦略担当バイスプレジデントのJean-Marc Alexia氏は次のようにコメントしている。
Alexia氏:DxO PhotoLab 10が目指すのは、フォトグラファーがより速く、より正確に、そしてよりクリエイティブに作業できるようにすることです。深度を考慮したマスキング、高度なカラーグレーディング、よりスマートなAI支援ツールを組み合わせることで、技術的な障壁を取り除きながら、フォトグラファーが自分の写真をさらに自在にコントロールできるようにしています。
私たちにとってAIは、フォトグラファーが自身のビジョンを実現するために役立つべきものであり、それに取って代わるものではありません。
深度マスク:距離に基づいた部分補正
DxO PhotoLab 10は、形状や色ではなくカメラからの距離に基づいて部分調整を作成できる新機能「深度マスク」を搭載した。AIが画像を解析して深度マップを生成するため、埋め込みの深度データがなくても、前景・中景・背景の要素を距離に応じて選択できる。
フィルタや調整を適用したあとは、スライダとぼかしハンドルを使って適用範囲を細かく調整可能。従来は手作業のマスキングが必要だった部分補正を効率化する。
カラーグレーディング機能を搭載
シャドウ、中間調、ハイライト、全体のカラーバランスを個別に調整できる「カラーグレーディング」を搭載した。カラーホイールを中心としたインターフェイスから、各階調域の色を調整できる。
階調域をまたいで色調整を連動させ、相対的な関係を維持したまま異なるルックを試すことも可能だ。
強化されたAI機能
AIを利用した選択機能を強化し、人物や顔の各部位をより細かく指定できるようになった。
人物の個別選択
AIマスクでは、シーン内の複数の人物を認識し、全員をまとめてひとつのマスクにしたり、選択した人物だけを統合したり、人物ごとに個別のマスクを作成したりできる。さらに、目、髪、唇といった部位ごとの選択にも対応する。
顔領域の自動選択
AIマスクの選択カテゴリーに、眉、目、虹彩と瞳孔、白目、歯、ひげ、顔の肌、唇を追加した。空、被写体、背景、人物、動物、花、車両といった既存のカテゴリーと組み合わせて利用できる。
AIマスクでのU Point機能
色と明度に基づいて領域を選択するU Pointテクノロジーを使い、AIマスクをさらに細かく調整できるようになった。AIで選択範囲を作成したあと、U Pointのカラーピッカーを使って選択範囲を広げたり狭めたりできる。
RAWレベルでセンサーのゴミを自動除去
AIによるRAWレベルでのゴミ除去機能を新たに搭載した。センサーのゴミや小さな汚れを自動的に検出して除去する。
部分調整ツールを強化
U Pointテクノロジーを拡張し、新しいコントロールブラシと、コントロールポイントを円形から楕円形に切り替える機能を追加した。
コントロールブラシは、ブラシ操作と、色や明るさに基づいて範囲を調整するU Pointを組み合わせたもの。楕円形のコントロールポイントにより、被写体の形状に合わせて選択範囲を設定しやすくなった。
AIマスクや深度マスクと組み合わせることで、画像に応じて複数の選択方法を使い分けながら部分調整を行える。
Affinityとの連携に対応
画像編集ソフトウェア「Affinity」との連携機能を搭載した。PhotoLabの書き出しオプションに追加されたボタンから写真をAffinityへ送り、レタッチや合成などのピクセル編集を続けて行える。
PhotoLabでRAW現像やノイズ除去、光学補正を行ったあと、Affinityでピクセル単位の編集を行うワークフローに対応する。
ワークフローを改善
撮影時のクロップ比率への対応、PhotoLibrary内でのヒストグラム調整、データベースのバックアップと復元の改善、フォルダー移動管理の簡素化などを追加した。