パナソニック株式会社は、リモートカメラ史上初※1となるグローバルシャッターMOSセンサーを搭載した2種類のハイエンドリモートカメラ「AW-UE200/AW-UER200」シリーズを開発した。AW-UE200シリーズは2027年2月、AW-UER200シリーズは2027年度第1四半期の発売を予定している。両機は2026年9月11日~14日にオランダ・アムステルダムで開催されるIBC2026に出展を予定している。


| 品名 | 4Kインテグレーテッドカメラ | 4Kインテグレーテッドカメラ |
| 品番 | AW-UE200W/K(標準モデル) AW-UE210W/K(SMPTE ST 2110/Dante※2搭載モデル) |
AW-UER200W/K(ロール機構搭載モデル) AW-UER210W/K(SMPTE ST 2110/Dante※2搭載モデル) |
| 本体色 | パールホワイト(W)/ブラック(K) | パールホワイト(W)/ブラック(K) |
| 発売時期 | 2027年2月発売予定※3 | 2027年度第1四半期※3 |
開発背景
パナソニックはこれまで、AW-UE160W/Kに代表されるハイエンドリモートカメラにより、スタジオカメラの世界にも違和感なく溶け込む高品位な画づくりを提供し、リモートカメラの活用現場に新たな可能性を提示してきたという。そして現在、その活用領域はLEDウォールを活用したバーチャルプロダクションなど精緻な再現性が求められるスタジオ制作に加え、光や演出が絶えず変化するライブイベントや、一瞬の動きを正確に捉えるスポーツ中継など、より高度な映像表現が求められる領域へと広がりを見せている。
同社はこうした広がりに応え、クリエイターが求める一瞬一瞬をこれまで以上に確実に捉えるためにAW-UE200/AW-UER200シリーズの開発にいたったという。グローバルシャッター方式の採用をはじめ、表現の幅を拡張するさまざまなコア技術により、同シリーズはリモートカメラの新たな可能性を切り拓くとしている。
主な特長
1. 1.2型グローバルシャッター方式5K MOSセンサーによる、歪みの少ない映像表現
AW-UE200/AW-UER200シリーズは、リモートカメラとして初めて※1グローバルシャッター方式のMOSセンサーを採用。歪みの少ない映像により、スタジオでのLEDウォールを用いた再撮影や、照明演出を伴うライブイベント、さらに、動きの速い被写体を捉えるスポーツ中継など、さまざまな制作環境における映像制作を支える。
スタジオ環境ではLEDウォールとの親和性に優れ、歪みの影響を抑えた自然な映像を実現。ライブイベントにおいては、ステージ照明やLED演出によるフリッカーの影響を受けにくく、演出の意図を損なわない映像表現が可能だ。またスポーツ中継では、高速に動く被写体を歪みなく捉えることで、臨場感あるシーンを忠実に描写するという。
加えて、5Kオーバーサンプリングにより、細部まで豊かなディテールを備えた高解像の4K映像を実現。被写体の質感や輪郭、細かなテクスチャーまで忠実に描写し、映像制作における表現の幅を広げる。
さらに、同シリーズはハイフレームレート(HFR)120 fpsおよび、180 fpsのHDハイスピード撮影に将来対応予定※3。スローモーションリプレイや審判の判定用映像においても、細部まで鮮明に確認できる高精細な映像をもたらすという。
2. 広角80°/光学22倍の新開発レンズにより、幅広い撮影シーンに対応
AW-UE200/AW-UER200シリーズは、光学22倍ズーム※4に対応し、広い会場でも被写体を鮮明に捉えることができる。さらに、テレ端からワイド端まで最短約0.5秒の高速ズームから最大180秒までの可変ズーム制御に対応。シーンや演出意図に応じた滑らかなズーム表現を実現する。また、水平画角80°の広角により、限られた設置環境でも全体を広く映すことが可能だ。
3. 超高速駆動のパン・チルト性能で操作意図に追従(AW-UE200シリーズ)
AW-UE200シリーズは、低速域から超高速域まで高精度に動作するパン・チルト機構を採用。オペレーターの操作にリアルタイムに追従し、幅広い速度域で滑らかなカメラワークを実現する。最高速度400 deg/s、かつ、静止状態から最高速度まで約0.2秒の加速性能と高応答性により、スピード感のあるシーンでも被写体に即座に追従し確実に捉えて撮り逃しを防ぎ、ダイナミックで臨場感ある映像表現を可能にする。
4. ロール機構で"角度"という制約を解放(AW-UER200シリーズ)
AW-UER200シリーズは、-200°~+200°のロール機構を採用。ローリング演出など印象的な構図表現が可能になるだけでなく、16:9と9:16の同時出力機能により、SNSや配信用途の縦型映像にも柔軟に対応。"置ける場所"ではなく"撮りたい画"を基準とした自由なカメラワークを実現する。
また、ロール機構を活かした設置性も飛躍的に向上。リモートコントローラーからワンタッチでの水平調整が可能であり、クレーンなどのロボティクスへの設置や斜め天井といった環境でも迅速なセッティングをサポートする。
5. SMPTE ST 2110/Dante※2搭載モデルでシームレスなIPシステムを構築
AW-UE210W/K、AW-UER210W/Kは、SMPTE ST 2110およびDanteに対応。SMPTE ST 2110では、4K非圧縮映像出力に加え、JPEG XSによる低遅延伝送に将来対応予定※3。リターンIP入力を活用した運用が可能だ。
また、Danteによる音声伝送にも対応し、用途やシステム構成に応じた柔軟なIP運用を実現する。さらに、SMPTE ST 2110およびDanteはともにリダンダント機能を有しており、既存の冗長化されたシステム環境へもシームレスに導入することが可能だ。
パナソニックは、現場に寄り添い「もっと便利に」を追求するとともに、リーディングカンパニーとして新たな技術実装に加え、美しさを兼ね備えた新たなリモートカメラの価値をこれからも提供し続けるとしている。
※1 1インチ以上のMOSセンサーを搭載した映像制作用リモートカメラにおいて。2026年9月時点、パナソニック調べ。
※2 Danteは、Audinate Pty Ltdの登録商標。
※3 最新の提供日程は製品サイトをご確認のこと。
※4 35mm判換算:f=22.5~500mm。