260826_DJI-SF_topyxrfYeav

DJIは、DJIハンドヘルド映像技術に関するテクニカル ガイドブックと、DJI Osmo Pocket 4Pで撮影したオリジナルショートフィルム「存在の不確かな彼女」を公開した。

同発表では、手のひらに収まるデバイスへプロフェッショナルな映像表現機能を集約し、Osmo Pocketシリーズをポケットジンバルカメラ分野における主要な製品群として発展させていく考えを示している。

12年の歩み:プロフェッショナル映像技術、今やポケットの中に

DJIは12年以上にわたり、空撮と地上撮影の両領域をカバーする映像制作エコシステムを構築してきた。RoninシリーズからOsmo Pocketシリーズにいたるまで、撮影機材の小型化や安定化技術を進化させ、クリエイターの撮影方法や表現の幅を広げてきたとしている。DJIは中核ミッションとして「人々の人生を豊かに(Enrich Our Lives)」を掲げている。

2024年には、DJIのRoninシリーズが米国テレビアカデミーより「Engineering, Science & Technology Emmy Award」を受賞した。2025年には、DJI Ronin 2の開発チームが映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の科学技術賞におけるTechnical Achievement Awardを受賞している。またDJIによると、同年にはOsmo Pocket 3の世界累計販売台数が1,000万台を突破したという。

DJIが発表したテクニカル ガイドブックでは、機材の小型化を単なる携帯性の向上ではなく、撮影時の物理的な制約を減らし、表現の自由度を高めるための進化と位置付けている。カメラを小さくすることそのものではなく、より多くのユーザーが映像表現へアクセスしやすい環境を作ることを目指すとしている。

260826_DJI-SF_01nSWLOP6m

「存在の不確かな彼女」:Osmo Pocket 4Pで撮影されたオリジナルショートフィルム

この取り組みの一環として、DJIは撮影監督・瀧本幹也氏によるオリジナルショートフィルム「存在の不確かな彼女」を制作した。

同作は、島根県の石見銀山へ引っ越してきた主人公が、ささやかな菓子を届ける道すがら何度も迷いながら、少しずつ町との関係を築いていく物語だ。瀧本氏はロードムービーとして作品を構想し、江戸時代からの景観が残る石見銀山を舞台に選んだ。作品全編がDJI Osmo Pocket 4Pで撮影されている。

映像作家の言葉:瀧本幹也氏が語るOsmo Pocket 4P

映像作家・撮影監督である瀧本氏は、DJI Osmo Pocket 4Pについて、小型・軽量なボディにより撮影現場での動き方やセットアップに変化をもたらしたと振り返る。

瀧本氏:最初の印象は、思いのほかよくできているということです。映像も相当綺麗に映ります。撮影したデータを持ち込んでグレーディングしてみたところ、ハイライトから暗部にいたるまでトーンの階調が保持されていました。スタビライザーのパフォーマンスも見事で、このカメラがDJIのドローン技術から応用されて作られたものだということを実感させられました。

小型・軽量なボディにより、撮影時の動きの自由度も高まったという。

瀧本氏:図書館の本棚越しに主人公を追うシーンでは、通常であればレール敷設が必要になるような撮影ですが、このカメラの軽さと扱いやすさのおかげで実現できました。

移動しながらの撮影では、ジンバルによる手ブレ補正とAFを組み合わせて被写体を追従できる。20mm広角と60mm中望遠のデュアルレンズシステムにより、町の広景から人物の表情まで画角を切り替えながら撮影でき、セットアップ時間の短縮にもつながったと瀧本氏は語る。

また、広角カメラはD-Log 2使用時に最大17ストップのダイナミックレンジに対応する。明暗差の大きな場面でもハイライトとシャドウの階調を保持しやすく、瀧本氏によれば、屋内のキッチンシーンでも持参した照明を使用せず撮影できたという。

瀧本氏:東京から照明を持ってきたのですが、一度も使うことはありませんでした。

Osmo Pocket 4Pの画質についても、コンパクトなサイズから受ける印象以上だったという。

瀧本氏:グレーディング後の印象として、それがOsmoで撮影されたものだということを忘れてしまうほどです。大型カメラと比べても全く劣るものではありません。

ポケットジンバルカメラ時代を切り拓くテクノロジー

DJI Osmo Pocket 4Pは、ポケットサイズながら、プロフェッショナルワークフローを意識した映像性能を備えたモデルとして位置付けられている。

新たに搭載された60mm中望遠レンズは、ポートレート撮影にも適した焦点距離で、20mm広角レンズとの切り替えに対応する。広い風景から人物の表情まで、撮影意図に応じて画角を使い分けられる。

イメージング性能では、LOFICテクノロジーを採用し、広角カメラでD-Log 2使用時に最大17ストップのダイナミックレンジを実現する。新しいD-Log 2カラープロファイルと組み合わせることで、ハイライトとシャドウの階調を広く残し、カラーグレーディングを前提とした映像制作にも対応する。

DJIはOsmo Pocket 4Pについて、コンパクトなボディながらプロフェッショナルワークフローを意識した映像性能を備え、ポケットジンバルカメラの可能性を広げるモデルとしている。