Blackmagic Designの発表によると、ポッドキャストイベント「PODCAST EXPO」において、Blackmagic Studio Camera 6K ProおよびATEM Mini Extreme ISO G2を含むBlackmagic Design製品が同イベントの24セッションにおよぶカンファレンスの収録に使用されたという。

同イベントは、ポッドキャスト番組の企画・制作・配信からイベント運営までを手がけるクリエイティブチーム・株式会社雑談が手がけた。同社は、東京・東中野でポッドキャストスタジオを運営するほか、「PODCAST EXPO」や「Podcast Weekend」を主催し、日本の音声コンテンツ市場を牽引している。

2026年に開催されたPODCAST EXPOでは、会場内の2つのステージで収録を実施。そのシステムにBlackmagic Design製品を採用し、イベントの収録を行った。約24時間分の収録素材を短期間で公開するため、現場で編集を完結させることを前提としたワークフローを構築した。

同社代表で自身もポッドキャスターである渋谷優氏は、次のようにコメントしている。

渋谷氏:私は20年前からポッドキャストをやっています。当時はあくまで趣味の延長でした。ほとんどのポッドキャスターも、それがビジネスになるという世界観を持っていませんでした。

しかし、Google・Amazon・Spotifyの3社が参入し、2017年頃から音声コンテンツが急激に盛り上がり始めました。「これはビジネスとしてちゃんと成立するのでは」と思い始め、趣味で続けてきた音声を本業にする決断をしました。

趣味だったポッドキャストをビジネスにした渋谷氏は、2022年にポッドキャストスタジオ「雑談」を創業する。スタジオ創設のきっかけは必然でもあり、同氏自身のニーズでもあったという。

渋谷氏:東京でポッドキャストを収録したくても、ちょうどいいスタジオがなかったのです。楽器やバンドをやる人向けのレンタルスタジオは、マイク1本で足りるポッドキャストにとってはオーバースペック。逆に一般的なレンタルスペースは、防音・吸音が不十分で音質が悪い。ちょうどいい場所がなかったので、立ち上げたのが、「雑談」でした。

スタジオ創設の時期と同じ2022年に、同社によるポッドキャストイベント「PODCAST WEEKEND」も初めて開催された。現在までに4回開催されており、毎回参加者や出展ブースが増え、規模を拡大している。

渋谷氏:今年は、昨年視察した「ロンドン・ポッドキャスト・ショー」にヒントを得て、カンファレンス形式を取り入れました。これまで積み重ねてきた「マーケットイベント」と、新たに始める「カンファレンス」という2つの性質のイベントを同時開催し、名前も「PODCAST EXPO」に変更しました。

カンファレンスではポッドキャスト界の第一線で活躍する64名のクリエイター・有識者が登壇し、計24セッションが開催された。そのカンファレンスの収録のため、多数のBlackmagic Design製品が使用された。2か所のカンファレンスエリアでは、それぞれATEM Mini Extreme ISO G2スイッチャー、HyperDeck Studio HD Plusレコーダー、そして3台のカメラを導入。カメラは、Blackmagic Cinema Camera 6K、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K、Blackmagic Studio Camera 4K Pro G2、Blackmagic Studio Camera 6K Proが使用された。モニタリングにはSmartView 4KおよびVideo Assist 12Gが使用された。

収録した映像は、会場に来られなかった人や出演者のファン向けに、アーカイブ配信として販売された。

収録業務を統括した、合同会社28の上野伸彦氏は次のようにコメントしている。

上野氏:初回のイベントからBlackmagic DesignのカメラやATEMスイッチャーを使って収録や配信を行っていました。各ステージに配信担当2名を常時配置し、私が全体をディレクションしました。ステージの音響・撮影に加え、スタッフが別室で様子を確認できるようにするための配信も同時並行で実施していました。普段から使い慣れているBlackmagic製品でしたのでセットアップも非常にスムーズでした。また、Blackmagic Designのカメラを使うことで、ステージがかなり暗い環境だったにもかかわらず、十分な明るさで撮影できた点もよかったですね。

収録素材はトータルで約24時間という膨大な量になった。できるだけ早くアーカイブ配信をしたかったため、「できるだけリアルタイムで編集を完結させる」というコンセプトで撮影したという。

上野氏:スイッチングした映像を、ほぼそのまま使えるように収録し、あとは色味と音の調整だけで済むように事前に方針を決めていました。リスクヘッジとして、サブでISO収録も行っており、スイッチャーにSSDを接続して保存していました。編集にはDaVinci Resolveを使用しています。撮影時点からLUTを適用していたため、色調整もほぼ撮影時点で完成に近い状態になっていたので、効率的でした。

渋谷氏:海外ではビデオポッドキャストが主流になっていますが、国内のポッドキャスターでもビデオ収録をする人が増えてきています。現状はスマートフォンで手軽に撮影する人がほとんどですが、複数人で話す番組では出演者ごとにカメラを1台配置してスイッチングを行う編集スタイルが主流になりつつあります。今後はクオリティを重視してBlackmagic Design製品のようなビデオ機器をポッドキャストに利用する人がさらに増えていくでしょう。