シンクロ審査支援システムの画面イメージ
ソニー株式会社(以下:ソニー)と株式会社D リーグ(以下:D.LEAGUE)は、ソニーがスポンサーとして支援するプロダンスリーグ「D.LEAGUE」の26-27 SEASONにおいて、ソニー独自のマーカーレスモーションキャプチャー技術「LYNXCOPE(リンクスコープ)」を活用したシンクロ審査支援システムを導入することを発表した。同システムにおいては、会場に設置した8台のカメラでダンサーの動きを捉え、複数のダンサーの動きのシンクロ率を数値化して、映像とともに審査員に提示する。同取り組みを通じ、シンクロパフォーマンスに関する客観的な情報を提供し、審査員の専門的な判断を支援することを目指すとしている。
ソニーとD.LEAGUEは、本技術の活用を通じて、ダンサーのパフォーマンス向上やダンスの魅力発信、ファン層の拡大につなげることで、ダンス業界全体のさらなる発展に貢献していくという。
シンクロ審査支援システムの特長
「D.LEAGUE」のダンスパフォーマンスは、ダンサーの低い体勢や複雑なポーズ、回転など多様な動きを伴い、さらに照明が大きく変化する環境で行われる。こうした環境でカメラ映像からダンサーの動きを正確に捉えるには、高度な姿勢推定が求められる。ソニーは、D.LEAGUEの競技環境で蓄積した映像や知見を活用し、複数のダンサーの姿勢を安定して捉えられるよう、同技術およびシステムの開発にいたった。また、専用のマーカーやセンサーをダンサーに装着することなく動きを捉えることができるため、衣装や振り付けなど、ダンス本来の表現を損なうことなく審査補助に活用できる。
26-27 SEASON での審査活用について
D.LEAGUE の審査項目の一つである「シンクロパフォーマンス」は、出場する各チームの8名全員のダンスが揃っていたかを評価する項目だ。同システムが単独で勝敗を決定するものではなく、審査員の判断を補助する位置付けだ。26-27 SEASONでは、シンクロパフォーマンスの審査員が実際の演技を目視で確認したうえで、同システムが示す映像や数値を参考情報として活用する。シーズンを通じて算出結果と審査員による評価との整合性を検証し、今後の活用方法を検討するとしている。
マーカーレスモーションキャプチャー技術「LYNXCOPE」について
プレイヤーの身体にマーカーを付けることなく、複数人の動きを高精度かつリアルタイムで捉え、ソニー独自のAI モデルで解析・データ化する。複数台のカメラでさまざまな角度から人物を撮影することで、人と人が重なり合う場面でも身体の動きを正確に推定する。また、システム構成を変更することで、同時にトラッキングする人数や空間の広さに柔軟に対応することが可能だ。
ソニー クリエイティブインキュベーション部門長 櫨本 修氏は、次のようにコメントしている。
櫨本氏:ソニーは、テクノロジーを通じてクリエイターやパフォーマーの表現に新たな発見をもたらし、感動を生み出すことで、スポーツやエンタテインメントにおける新たな楽しみ方という価値の創出に取り組んでいます。今回のD.LEAGUEとの共創により、ダンサー一人ひとりの高度な身体表現や、チームが生み出す一体感を新たな視点から可視化し、ダンスの奥深さや魅力をより多くの方に伝えていきます。
D.LEAGUE 代表取締役COO 神田 勘太朗氏は、次のようにコメントしている。
神田氏:D.LEAGUEでは、シンクロパフォーマンスに二つの想いを込め、審査項目の一つとして導入しています。
一つ目は、巧みなダンサーによる「表現の一致」が生む感動です。動きや形、タイミングが完全に一致する瞬間には、他にはない美しさと迫力があります。高度な技術を持つダンサーたちが生み出す「揃いの美しさ」を、一つの演出美として届けたいと考えています。
二つ目は、観客にも伝わりやすい「客観的な評価軸」です。ダンスの評価には主観的な要素が含まれる一方、「揃っているか」は直感的に理解しやすい明確な基準です。
ソニーの技術で高度な「揃い」を可視化し、審査結果をより分かりやすく、納得感を持って届けることで、その価値をさらに進化させ、D.LEAGUEならではの新しい観戦体験につなげていきます。