キヤノンは2026年10月9日、愛知・名古屋で開催された「第20回アジア競技大会」において、プロフォトグラファーによるキヤノン製報道用カメラの使用率が約62%となり、トップシェアを達成したと発表した。この数値は、同社が調査対象とした10競技における使用率の平均で、キヤノン調べによるものだ。
調査対象は、競泳、クリケット、ゴルフ、サッカー、体操競技、卓球、テニス、バスケットボール、フェンシング、陸上競技の10競技。各競技の決勝や最終日などを対象に調査が行われた。

EOS R1などの撮影機材と2拠点のサポート体制を展開
キヤノンは同大会のオフィシャルパートナーとして、各国・地域の報道関係者が活動拠点とするMPC(メインプレスセンター)にフォトサービスセンターを設置した。同社によると、今大会で最大規模のフォトサービスセンターとなる。さらに、メイン会場の名古屋市瑞穂公園陸上競技場にもサテライトブースを設け、2拠点体制でカメラやレンズのメンテナンス、修理などに対応した。
撮影機材としては、EOS Rシステムのフラッグシップモデル「EOS R1」をはじめ、高速連写や高性能AFを備える「EOS R5 Mark II」、各種超望遠レンズなどを用意。スポーツ撮影に求められる高速性や信頼性を備えた製品群を通じて、プロフォトグラファーの撮影活動を支えた。
同社は、約半世紀にわたり培ってきたプロサポートのノウハウを生かし、撮影機材のトラブルによって報道業務が中断することを防ぐ「ゼロ・ダウンタイム」を追求している。大会期間中も迅速なメンテナンスや修理対応を通じて、プロフォトグラファーが撮影を継続できる環境の整備に取り組んだ。
CR-S700RとEOS Multi Remoteによるリモート撮影も支援
今回の大会では、カメラの遠隔操作を活用したリモート撮影のサポートも行われた。キヤノンのロボティックカメラシステム「CR-S700R」と、プロフォトグラファー向けカメラ遠隔操作アプリケーション「EOS Multi Remote」が使用され、名古屋市瑞穂公園陸上競技場および愛知国際アリーナで、通信社や新聞社が設置したリモートカメラの運用を支援した。
スポーツ報道では、競技中にフォトグラファーが立ち入れない場所にカメラを設置し、遠隔操作で撮影するケースもある。こうした環境では、カメラの操作だけでなく、機材の状態確認や障害発生時の原因特定も遠隔で行う必要がある。キヤノンは、カメラシステムに加えて電源設備やネットワーク環境も含めた技術サポートを提供し、リモート撮影の安定した運用を支えた。
大会でキヤノンのサービスブースを利用した株式会社アフロの代表取締役、青木紘二氏は、国際大会で決定的瞬間を捉えるには、信頼できる機材と充実したサポート体制が欠かせないと評価。技術開発の進化についても、フォトグラファーの表現の可能性を広げるものとして期待を寄せた。
また、一般社団法人共同通信社のフォトグラファー、小向英孝氏は、決定的瞬間を捉えて迅速に発信することが求められる大規模国際大会において、機材の信頼性とCPS(キヤノンプロフェッショナルサービス)による迅速なサポートが現場取材を支える大きな力になったとコメントしている。
大規模スポーツイベントの報道現場では、カメラ単体の性能だけでなく、機材の保守やリモート撮影への対応など、撮影業務を継続するための総合的な運用体制が求められる。キヤノンは今回の大会を通じて、撮影機材とプロサポートを組み合わせた取り組みを展開し、スポーツ報道の現場を支えた。