ソニーは、幕張メッセ(千葉市美浜区)で2026年11月18日(水)から20日(金)まで開催される「Inter BEE 2026」に出展する。「The Power Behind Your Story(ザ パワー ビハインド ユア ストーリー)」のテーマのもと、クリエイターに寄り添いながら、メディア業界を支える最新の商品、ソリューションを展示する。

ブースでは、デジタルワイヤレスオーディオDWXシリーズの第4世代や、ソフトウェアゲートウェイシステム「MOXELA(モクセラ)」、デジタルシネマカメラ「VENICE 2」用イメージセンサーブロック「RIALTO 65(リアルト ロクゴー)」などの商品を、国内で初めて一般来場者に向けて展示する。

また、多様化する映像制作を支援する各種ソリューションを、現場での運用イメージと合わせて体験できる展示のほか、制作プロセスのDXやロケーションベースエンタテインメントによる新たなビジネス提案など、クリエイターとともに映像制作業界の未来を支える商品やソリューションを紹介する予定だ。

主な展示内容

1.信頼性の高い報道や即時的なSNS発信を実現するメディアレス素材伝送ソリューション

より即時的なニュース制作やSNS投稿といったニーズを支えるソリューションとして、撮影現場から編集システムまでのメディアレスでの素材伝送を効率化する、ワイヤレス伝送機能やリモートコントロール機能の拡充を紹介する。また、標準化されたワークフローをパッケージ化して提供し、より柔軟な運用を実現するソリューションの進化や、真正性情報を活用することで報道の信頼性向上を支えるワークフローのデモなど、即時的かつ信頼性の高い制作ニーズを支える商品やソリューション群を展示する。

  • 撮影現場から伝送された素材をメタデータとともに受信し、即時的な運用を可能にするネットワークRXステーション「PWA-RXS」や、メモリーカムコーダー「PXW-Z300」、「PXW-Z200」を展示
    PWA-RXSは、「LiveU LU300S」をはじめとする現行のラインナップに加え、小型データトランスミッター「LiveU TX1」などを活用したワイヤレス伝送により、カメラネイティブファイルによる高速な「ニアライブ・ファイル転送※1」を実現する。PXW-Z300、PXW-Z200は、最新バージョンでS700 PTPプロトコルによるリモートコントロールに対応し、ライブ制作での活用にも用途を拡大する。
  • 「Contents Production Accelerator(コンテンツプロダクションアクセラレーター)」の進化を紹介
    同ソリューションは、ニュース制作に必要な機能を標準化・パッケージ化して提供することで、システム構築の効率化や、定期的なアップデート、セキュリティ対策を容易にする。

2.多様なコンテンツ需要に対応するライブ制作ソリューション

音楽ライブやスポーツイベントをはじめ、多様なライブコンテンツ需要に対応する製品やソリューションを展示する。2026年9月に発表した、デジタルワイヤレスオーディオDWXシリーズの第4世代の新商品の展示に加え、コンテンツ制作需要・規模に合わせた柔軟なシステム構築を可能にする「Software Defined Broadcast」の実現に向けた取り組みとして、ソフトウェアゲートウェイシステム「MOXELA」やソフトウェアスイッチャー「M2L-X」、ライブプロダクションスイッチャー「MLS-X1」などの幅広い商品を紹介する。

  • ボディパックトランスミッター「DWT-B40」およびラックマウントレシーバー「DWR-R40Q」
    両商品はデジタルワイヤレスオーディオDWXシリーズの第4世代モデルとして、ノイズ耐性の強化や安定した伝送で信頼性を向上させるとともに、DWT-B40は後段での編集やバックアップ用途に活用できる32bit-Float記録に対応した内蔵レコーディング機能を備える。
  • Nevion社のゲートウェイシステム「MOXELA」
    MOXELAは、COTSサーバーおよびクラウド環境向けに設計されたソフトウェアネイティブなメディアプロセッシングプラットフォームとして、多様なリアルタイム映像・音声処理を実現する。ライブ制作システムのソフトウェア化が進む中、Media eXchange Layer(MXL)への関心が世界的に高まっている中、MOXELAは、既存フォーマットとMXLを接続するゲートウェイとして機能するだけでなく、異なるサービス間をシームレスにつなぎ、将来のソフトウェアライブ制作システムを支えるプラットフォームとしての役割を担う。
  • ソフトウェアスイッチャー「M2L-X」

    M2L-Xは、国際的スポーツイベントでの運用実績を持ち、柔軟で拡張性の高いライブ制作環境を提供してきたという。今回の展示では、MOXELAおよびMXLとのシームレスな連携を通じて、将来のソフトウェアライブ制作の姿を提案する。

  • ライブプロダクションスイッチャー「MLS-X1」
    「ハードウェアスイッチャーの枠組みにとらわれないMulti Use型スイッチャー」のコンセプトのもと展示される。スイッチャーやマルチビューアー、シグナルプロセッシングなど、多用途に活用できる柔軟なアーキテクチャーを通じて、制作システム全体の効率化と運用最適化を実現するソリューションを紹介する。

3.制作プロセスをサポートするDXソリューション

映像制作ワークフローのDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する、「イグナイト・コンテンツ・エコシステム」を紹介する。放送業界では、番組の企画や編成管理、制作準備やリサーチなどの業務に必要となる工数が課題となっているという。

加えて、放送や配信だけでなく、SNSでのプロモーションやイベントなど、制作したコンテンツの活用の幅が広がることで、管理や運用にかかる工数も増大している。同ソリューションは、パートナー企業との連携により、人手を要する業務のDXを推進し、業務プロセスの改善を目指すとしている。

4.新たな表現を可能にする空間コンテンツ制作ソリューション

カメラの実写映像と3DCGデジタルデータを組み合わせたり、現実空間を3Dデータ化したりすることで新たな表現を可能にする、空間コンテンツ制作を支える商品やソリューションを紹介する。多様な制作ニーズに応えるCinema Lineカメラのラインアップのほか、XYN(ジン)の「空間キャプチャーソリューション」、カメラトラッキングシステム「OCELLUS(オセラス)」やCrystal(クリスタル)LED「VERONA(ベローナ)」を使用したバーチャルプロダクションなどを展示する。

  • XYNの「空間キャプチャーソリューション」
    同ソリューションにより、独自のアルゴリズムで、複数枚の写真から高精度でフォトリアルな3DCGの生成が可能だ。展示ではバーチャルプロダクション向けの3DCG背景用シーンアセットの制作などの空間コンテンツ制作ワークフローを体験できる。
  • カメラトラッキングシステム「OCELLUS」の最新バージョン(Ver. 2.0)
    「レンズキャリブレーション機能」や、カメラとトラッキングセンサーの位置関係を自動的に測定する「自動センサーオフセット測定機能」、カメラトラッキング伝送プロトコルとして新たに「OpenTrackIO」などに対応。
  • 制作ワークフローを効率化する「Virtual Production Tool Set」の最新バージョン(Ver. 4.0)のデモに加え、「VERONA」を展示

5.多様な制作ニーズに応えるイメージング商品ラインアップ

「VENICE 2」用イメージセンサーブロック「RIALTO 65(リアルト ロクゴー)」の参考展示や、Cinema Lineカメラ「FX5」、システムカメラの新シリーズ「Rシリーズ」やPTZオートフレーミングカメラ「SRG-AS10」などの新商品を中心に、クリエイターのさまざまな撮影スタイルに応えるイメージング商品群を展示する。

  • 2026年6月に開発発表した「VENICE 2」用イメージセンサーブロック「RIALTO 65」を参考展示
    VENICE 2のイメージセンサーブロックに付け替えることで、VENICE 2を65mmフォーマット※2のデジタルシネマカメラシステムとして使用できる。フルサイズ比約2.2倍の受光面積を活かし、圧倒的な没入感、豊かな空間表現、印象的なボケ描写を実現し、観客を作品の世界へ自然に引き込む視聴体験を提供する。
  • 2026年7月に発表したCinema Lineカメラ「FX5」を展示
    新開発のイメージセンサーによる優れた高感度性能と多様なワークフローに応える記録方式や操作性で映像クリエイターの創造性を引き出し、映像表現の可能性を広げる。
  • 2026年8月に発売開始したシステムカメラの新シリーズ「Rシリーズ」の5モデルと、2026年6月に発表したPTZオートフレーミングカメラ「SRG-AS10」を展示
    「R シリーズ」は、マルチフォーマットポータブルカメラHDC-5000シリーズとHDC-3000シリーズの特長を引き継ぎながら、撮像性能やシステム拡張性といった基本性能を向上させている。既存シリーズより広範囲なダイナミックレンジに対応し、明暗のコントラストが大きい現場での撮影でも高品質な映像表現が可能になる。
    SRG-AS10は、小型・軽量で4K60pの撮影に対応するほか、独自のAIを活用した「PTZ オートフレーミング機能」を搭載し、自動で自然な構図の撮影が可能だ。「球技(バスケットボール)モード」では、屋内で行われる試合のフルコートを俯瞰する画角で自動撮影が可能となり、拡大するコンテンツ制作需要に応えるとともに、制作業務の効率化に貢献するという。

また、CineAltaカメラVENICE 2におけるカメラコントロールネットワークアダプター「CNA-2」のMCS(Multi Camera System)対応に加え、将来的なアップデートによるBURANOのMSC対応など、Cinema Lineカメラにおけるマルチカメラ運用の利便性の向上も紹介する。

6.クリエイティブとテクノロジーで空間の体験価値を高めるロケーションベースエンタテインメント(LBE)

消費者の関心が、その場でしか得られない体験へと移る中、特に人々の心を動かす空間の体験価値への関心が高まっている。今回の展示では、ソニーが培ってきた空間演出技術により実現した、デジタルとリアルが融合した空間づくりの実績を紹介する。

また、2026年9月にLBEビジネスにおける協業を発表した、株式会社リトプラとの新たな感動体験の創出を加速する体験型エンタテインメントソリューションの実例も展示する。

※1 撮影と並行してデータを分割伝送することで、ほぼリアルタイムで撮影素材を転送する技術。
※2 65mmフォーマットとは映画用65mmフィルムフォーマットに由来する呼称で、撮像面積のクラスを示す。実際のセンサーサイズを示す数値ではない。